お菓子の材料『バナナ』 | ~ 今日もいい天気 ~

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仏菓子職人&パティスリーインストラクターが
『美味しいものを正直に』お話するブログです。

おはようございます!

今日もいい天気ですね!晴れ

 

 

 

バナナ🍌

 

身近なお菓子素材のひとつかなと思っています。ほっこり

家庭でのお菓子作りではリンゴの次によく使うイメージです。

※もちろんすりおろしの皮を入れたらレモンとオレンジの方が多いでしょう。

🍏音符🍎キラキラいて座

イチゴは?とも思いますが少し高価な事と季節が限られているのでやはりバナナリンゴの様には使えていないのではと思います。

※フランスでは家庭でも洋梨やラズベリーなどが多く使われています。

 

 

パティスリーでは👨🏻‍🍳

積極的に使うシェフもいればやや控えめなシェフもいます。

ニコ

 

 

 

バナナ りんご ぽってり苺 🍐

 

プロ視点で👀

バナナの良いところは

〈年間安定して仕入れられる〉

〈価格が一定で他のフルーツに比べて安価〉

な事があげられると思います。

キラキラ

バナナのお菓子』の特徴としては

「お客様にイメージが伝わりやすい」

そして

「身近な印象がもたれる」

などがあると思います。

つまり庶民的なお店作りを目指しているシェフは抵抗なくバナナを使っていると思います。

猿

 

逆に言うと

〈高級〉なイメージをお店のコンセプトとしていると

〈庶民的〉なイメージのバナナは沢山は使いにくいという事でもあります。

※高級店でも使う店はガンガン使います。ハムスター

これが全てではありませんが

バナナを使う事に控えめなシェフの理由のひとつでもあります。

ほっこり

 

バナナ  🍌 🐒💦 🦍

 

洋菓子素材としてのバナナの特徴は

「ナッツとの相性」

「香辛料との相性」

「アルコールとの相性」

など他の多くの素材との相性に優れていると感じています。

「胡桃、ヘーゼルナッツ、ココナッツ」

などは特にお勧めです。

他にもコーヒーやカラメルなどと合わせても美味しいです。

ニコ

香辛料はシナモン以外でも美味しいと思いますが日本では少しなじみが薄いのでちょっと勇気が必要かもしれませんね。

ほっこり

 

  晴れ    

 

🌴波波

 

バナナのお菓子を作る時

気を付けなければいけない点としては

「使うタイミング」

があります。

これは何度か

〈同じバナナのレシピ〉

で作った事のある人はわかると思いますが、同じレシピでも熟し加減によって出来上がったお菓子の風味が大きく変わる為です。

※副素材によってあえて

〈硬め〉や〈完熟〉

などで作り、その相性を知るのも楽しいです。

ニコ

パティスリーでもバナナを仕入れていつ仕込むかはタイミングを見計らいます。

※基本にパティスリーには少し若めな状態で届きます。

※個人的には〈品種〉より〈熟し加減〉の方が影響が大きいと思っています。

つまりバナナを仕入れた日から数日の間にいつでも仕込めるように他の仕込みを調整し準備します。

シェフによってはより商品を安定させる為にあえて冷凍ピューレを使ったり一部を置き換えたりする場合もあります。

 

曇り

生からピューレにすると変色する事にも注意します。

※ムースなどケーキにした後も変色します。

生のバナナをケーキの仕上げに使う場合、変色を抑えるために上掛け用のナパージュを丁寧に塗る必要があります。

※ナパージュ:ペクチンやゼラチンなどの凝固剤を使った主にゲル状の艶出し。乾燥を防ぐ。

和菓子ではよく寒天を使います。

市販では

「加水タイプ・非加水タイプ」

「加熱タイプ・非加熱タイプ」

など素材に合わせて多種類あります。

ベースはリンゴやアンズが使われることが多いですが果汁を使わないタイプのものもあります。

〈加水タイプ〉の場合用途に合わせてフルーツのピューレなどを加えたりできます。

さらにある程度の時間に耐えられるように加える水分を減らし硬めにするなど調節出来ます。

〈加熱タイプ〉は熱いまま使用する事でセット力が強くなりますが、熱に弱い素材には向かないのでその場合〈非加熱タイプ〉を使用します。

味の邪魔にならなければ裏漉したアンズジャムを煮詰めて使っても問題ありません。🍑

 

 

 

車DASH!    ちょうちょ音符   豚あせる

 

仕込みの使い方としては

生菓子でも焼き菓子でも

「カットして混ぜる」

「ピューレにして混ぜる」

「火を通して使う」

などします。

※フライパンでソテーしたりするとお芋っぽい香り味がします。

生菓子の場合全体との相性があるので、少し気を付けた方が良いかもしれません。

セキセイインコ青

バナナチップを使う事もあります。

形の良いものは仕上げに使うとトロピカル系のケーキの演出に向いていると思います。やしの木

 

 

波波波タコ

 

先にもお話ししましたが洋菓子素材としてのバナナはとても懐が深く、他の

「フルーツ」や

「ナッツ類」

ホワイト、ミルク、ブラック全ての

「チョコレート」

そして様々な

「リキュール」

と相性が良くお菓子全体の下支えする事が出来ます。

※個人的にはコワントロー(ホワイトキュラソーの銘柄。透明なオレンジのお酒)との相性が好きです。

にもかかわらずバナナの強い香りは単独でも明確な印象を与えられるフルーツだと思います。

そしてほとんどの人が子供の頃から親しんでいる為

「あっバナナの香り!」ほんわか

とすぐに感じられて、香辛料を使ったレシピでも香り負けしないのが美味しくなる理由だと思います。

 

 

 

フランス

パリにいる時あるブラッスリーで

「スライスしたバナナに衣を付け油で揚げ」

「熱いうちにラム酒でフランベ」

したメニューがあり注文したことがあります。

そのお店では確かパイナップルとバナナの2種類から選べたと記憶しています。

後にそれが珍しいデザートでは無いと知りましたが当時は渡仏して間もなかったこともあり新鮮な驚きでした。

とっても美味しかったです。

※衣を付け揚げるまでのお菓子(揚げ菓子)を

ベーニエ【Beignet】といいます。

いわゆるドーナツに当たりますがリング状のものだけではなく

「様々な形の生地」

もしくは

「フルーツなどに生地をまとわせた揚げ菓子」

を指します。

ほっこり

 

 

いかがでしょうか?

 

 

他にアイスクリームにしても美味しいですし、ちょっと難しいですがジャムやパート・ド・フリュイ(常温で食べるハードゼリー)にもなります。

 

年間通して価格も安定している

バナナバナナ

新しい自分のアイデアでトライしてみてはいかがでしょうか?

 

別ページで

「チョコバナナ」👈

のテーマでもバナナの事についてお話しています。よかったら。

ほっこり

 

 

 

それでは皆さんバイバイ

愛ある一日を!

 

 

お団子 ぽってり苺 ペロペロキャンディー 猿🍌

 

~おまけ~

以前都内のある製菓学校に呼んでいただいた時、バナナを使ったケーキを作りました。

その時に使ったバナナ。

助手の先生が私の授業の日に合わせて熟し度を調整して準備してくれていました。

テロテロに軟らか過ぎず、若くもない。

お菓子にすると丁度良いくらいの香りが立ち美味しく熟していました。

良い先生ですね!

ニコニコ

 

 

牛しっぽ牛あたま おばけくん 🐼 🐇

 

下のお菓子は家庭用に出したレシピです。

時間が経ったときの品質の変化が大きいためお店には並べにくいものです。

つまり家庭でしか味わえないお菓子とも言えると思います。

ダクワーズはちょっと難しいかなぁ?難しいだろうなぁ?

 

 

【バナナと胡桃のクッキー】

 

【バナナとオートミールのケーキ】

 

【バナナと胡桃のケーキ(ダクワーズ生地)】

 

ほんわか お父さん おばあちゃん お母さん おじいちゃん 鳥 カメ

 

親子で

『見て、読んで、作って、楽しめて、学べる』

食育に繋がる様な

絵本を出版したくて色々構想を練っています。

調理系の出版社ではなく

絵本の出版社の方が

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