おはようございます!
今日もいい天気ですね!
お菓子作りにおいて
「焼く」
はとても重要なテーマだと考えています。
見た目
「美味しそう」に見えて
食べて
「本当に美味しい」
が大切。
もちろん焼かずに火を通すお菓子
〈煮る(茹でる)〉や
〈蒸す〉方法もあります。
また火を通さず
〈仕込み・仕上げ・サービス〉
までするお菓子やデザートもありますが、このページでは
「焼く」&「焼き色」
について私の考えている事をお話ししてみようと思います。
※生菓子にも焼いた生地を使いますので、その焼き加減は重要ですがココでは焼き菓子に絞って話してみます。
「焼き色が強い・濃い」
「焼き色が薄い・焼きが甘い」
などパティスリーのキッチンではよく使われるフレーズです。
単純に焼き色が濃い方が良いのか?
薄い方が良いのか?
の問題はそれぞれのお菓子の特徴として、大きなポイントになると思います。
もちろん好みがある事は前提ですが。
「焼き色が濃いほど美味しい神話」
と言うのが日本にはあると感じています。
個人の印象ですが
フランスに比べ
日本の焼き菓子の方が
〈焼きが極端に強め〉
なお店が多い気がします。
日本では
「ソコまで焼かんだろっ!」
という印象の焼き菓子を時々見るという事です。
逆に
「焼き色、薄っ!」
と感じるお菓子もあります。
あくまで個人の印象ですが。
やはり
あまりに行き過ぎ
「苦い」
と感じたらちょっと違うと思っています。
あくまで個人の感想です。
パティシエ駆け出しの頃、休日に同期とお菓子屋さん巡りをしていました。
🏠🚶🚶🚶ゾロゾロ
1人の同期があるお菓子屋さんのチーズケーキを見て
「こんな焼き色の甘い(薄い)チーズケーキ…」
とかなり否定的で、少し驚いた記憶があります。
当時20才の我々に
「何がわかるかっ!」
と今なら言えますが。
それは浅い専門学校での知識と浅い仕事経験だけで感じて言った言葉なので、しょうがなかったと思います。
「焼き色が濃い」
イコール
「美味しい」では無い
と思うので。
※専門卒の人には勝手な先入観を持つ人がいます。
~具体的な話~
焼き色を濃くしたい場合、幾つかの方法が考えられます。
(薄くしたいときはその反対です)
・焼き時間を長くする
・温度を高くする
・塗り卵をぬるコー
・塗り卵を2度塗り・3度塗りする
・塗り卵を卵黄だけで作る
・塗り卵に砂糖や塩を加える
・塗り卵にカラメルやコーヒーエキスを加える
パイ菓子では焼きの最後に粉糖やシロップを使ってキャラメリゼをする場合もあります。
型や鉄板によっても違いがあります。
・金属の材質・厚さ・形状
・紙を敷く
・シルパット・シリコン型を使う
・油脂を使う
・その油脂は剥離油なのか
・バター=風味は良いが焦げやすい
・すましバター=焦げにくいが厚く塗れない
・焦がしバター=風味は良いがコストが高い
二度塗り=厚く塗れるが手間がかかる
粉は振るのか=小麦の香ばしさが出る
キリが無いですね!
モー
「オーブンで焼く」
のイメージをお話しします。
単純に高温で焼くと表面が黒くなりますがその黒い表面の厚さは薄くなり生地の水分は残りやすくなります。
もし同じ高温で短時間の焼成で
焼き色を抑えると
生焼けのリスクが出て来ます。
逆に高温を避けて(中温か低温)しっかりした焼き色を付けると焼成時間が長くなり生地の水分は蒸発しやすく表面は厚くなります。
パサつく感じになりやすい
その為パティスリーでは焼き菓子によって
〈高温〉と〈中温〉(もしくは低温)
のオーブン二窯を使い焼成途中に移し変えたりします。
他の焼き方としては湯煎焼きを取入れたりします(併用する場合もあります)。
「塗り卵」についてはそのままだと思いますが
・オーブンにあまり長く入れたくないけど
焼き色はしっかり付けたい
・乾燥を抑えたい
・艶を出したい
に効果があるのでお菓子と好みに合わせて
〈濃いめ〉〈薄いめ〉
バランス良く使えると良いと思います。
焼き菓子にはそれぞれに求める
「美味しそう」
+プラス
「本当に美味しい」
があると思います。
〈塗り卵〉
〈オーブン〉
〈生地の配合〉
で変わるのでそれぞれにあった焼き方が見つかると良いなと思います。
転化糖・蜂蜜・重曹などは色が付きやすくなります。
そんな事を考えながらお菓子屋さんで
焼き菓子を見ると、そのお店のこだわりやシェフの好みが見えて来て楽しいです。
メッチャ楽しい
家庭でお菓子作りをされる方も
「そんな事、誰か言ってたなぁ」
誰だっけ?
と思いながら
焼き菓子の温度を変えたり
塗り卵を塗ってみると楽しくなると思います。
~おまけ~
オーブンで少しずつ焼かせてもらえる様になった若い頃の話
同期が先輩スタッフに
「コレは何度で何分焼けばイイですかっ!」
と聞いたところ
「美味しくなるまで焼け」
と返事されていました。
良い先輩です。
※今コレはダメです。
ちょっと理由は言いません長くもなるので。
それでは皆さん
愛ある一日を!
🍪🍪🍪🍪🍪🍪🍪