おはようございます!
今日もいい天気ですね!
「パートシュクレ
【Pâte sucrée】」
《Les Pâtes 《brisées》練り込み生地》からの続きです。
※このページは
「趣味のお菓子作りが楽しくなって少し理論的な事も知りたい人」
「製菓学校に通わずパティシエになった若い人」
向けにお話しします。
「パートシュクレ
【Pâte sucrée】」
の【sucrée】(シュクレ)は
「甘い・砂糖を入れた」
という意味です。
つまり甘くサクサク砕けるような食感の
生地【Pâte】を
「パートシュクレ
【Pâte sucrée】」
と言います。
もともとは
「パータフォンセ」
【pâte à foncer】
から派生した生地で
「パータフォンセ」
に砂糖を加え甘くした生地ですが日本の洋菓子では
「パートシュクレ」の方が多く見られるのでより身近な生地かも知れません。
パティスリー(洋菓子店)でも
家庭向けレシピでも
「最初にバターと砂糖をすり混ぜて」
から
「卵を徐々に加え」
最後に
「粉を混ぜ合わせる」
という手順が多いと思いますが、本来は
「パータフォンセ」
と同じような仕込み方をします。
先に粉とバターをすり合わせ・・・。
「パータフォンセ【pâte à foncer】」
の話は別ページでします。
ページの下にリンク張っておきます。
先にバターと砂糖をすり混ぜてから他の素材を合わせていく方法を日本では一般的にシュガーバッター法と呼んでいます。
パティスリーでも
「パートシュクレ」
【Pâte sucrée】
はシュガーバッター法で仕込まれる事が多いと思いますが、理由としては一度にたくさんの生地を仕込むのに作業性が良い事だと思います。
この仕込み方が一般にも伝わり、広い作業台を使わずボールの中だけで仕込めるシュガーバッター法が家庭用レシピでも一般的になったと思われます。
製菓学校でもシュガーバッター法で教えている学校が多いです。
※私個人の意見としては”好みの問題”でどちらでも良いと思っています。
フランス人もそう言っていました。
「パートシュクレ」
は主にタルトに敷き込む生地として使われます。
タルトは以前まず型に生地を敷き込み
「クレームダマンド」
【Crème d'amande】
(アーモンドパウダーを使った焼いて使うクリーム)
を詰めて焼く事が多かったと思いますが、今は空焼きしてからクリームやガナッシュを詰めたりする事も多くなりました。
「タルト」の話をしたページです⇐よかったらどうぞ。
「パートシュクレ」
の仕込みと成形は
バターの可塑性(かそせい)を理解していると失敗は減り生地も安定して作業性も上がりますので若いパティシエは意識すると良いと思います。
「バター」の話をしたページで可塑性についても少し説明していますのでよかったら読んでみて下さい。
扱いのポイントとしては練りすぎない事があげられます。
小麦粉に水分が入っている配合は
練るとグルテンが形成され
〈焼き縮みも大きくなり〉
食感も
〈硬くガリガリした感じ〉
になります。
優しく扱うとグルテンは形成されにくいので焼き上がりは
〈サクサク軽い食感〉
になります。
もちろん使い途や好みもありますので
「あえて少し練る」
ように仕込み食感にアクセントを求める場合もあります。
保存は配合にもよりますが一般的には空気に触れないようにして冷蔵庫で1週間くらいだと思います。
それ以上ながく保存する場合は冷凍庫に入れておくと比較的長持ちします。
解凍は冷蔵庫か冬なら常温でも大丈夫ですがやはり生地の温度が上がりすぎるとよくありません。
家庭でタルト作りをする時のハードルが生地を麺棒で伸ばして型に敷き込む作業だと思います。
これに関しては隣に並んで一緒にやる以外の教え方が思い浮かびません・・・・。
一回だけでは難しいと思いますが勘のいい人は動画を見て出来るかも知れません。
出来るかも?
趣味なら
〈空焼きしたタルトカップ〉
を買うのも全然ありだと思います。
そして仕上げを楽しみましょう!
若いパティシエは
〈生地を仕込んで〉
〈綺麗に型に敷き込められる〉
ようになった方が良いのですが、最近はパティスリーでも焼き上がったタルトを仕入れて仕上げだけしているお店も多くなりましたので何が正解かは経営方針次第かも知れませんね。
次のページでは
「パータフォンセ」
【pâte à foncer】
のお話しをしたいと思います。
「パータフォンセ【pâte à foncer】」のページ⇐よかったらどうぞ。
それでは皆さん
愛ある一日を!
生地を伸ばして型に敷き込む所も動画中にあります。
参考になるかどうかはわかりませんが
一応家庭向きになっていると思います。
ライムのタルト
爽やかな甘酸っぱさが美味しいです。