いい天気ですねっ!
《②小麦粉を混ぜ合わせる》
からの続きをお話したいと思います。
長い・・・・・。
「小麦粉」のお話は少しさせて頂いた事がありますので、よろしかったらそちらのページも読んで頂けると嬉しいです。
お菓子の材料選びの楽しみ方 その⑧ 小麦粉編 ←よかったら
まず予備知識として
「小麦粉」を混ぜすぎると
〈生地に粘りが出て〉
焼きあがったスポンジも
〈しまったような食感〉
になります。
※この〈しまった食感〉は
基本多くの人に好まれません。
さらに
「小麦粉」を混ぜすぎると
泡立てた生地の気泡がつぶれボリュームが出なくなります。
つまりくちどけが悪く硬いスポンジになります。
気泡の大きさも不揃いになりこれも焼き落ちの原因や食感の悪さにつながります。
具体的な作業についてお話しします。
どのレシピにも
「小麦粉は「ふるい」にかける。」
と書かれています。
そこでどの様な「ふるい」を使うのか?
もうもってる?
色々な「ふるい」があります。
◎丸いザル形状に持ち手の付いたふるい
⇒他の料理にも使えてキッチンでの汎用性が高い。
便利!
◎ビールジョッキのような形をしていて握りを「カシャカシャ」すると中の羽が動くふるい
⇒粉を振るう以外の使い方はありませが、「にぎにぎ」して粉が落ちる感じが楽しい!
子供が好き。
みてーーっ!
◎枠があって裏ごしとしても使える。
⇒変え網が交換式の物を持っていると使う用途が広がる。
本格的っぽい。
基本的には使い慣れた
「ふるい」で良いと思います。
が、「スポンジ作り」の時は直接生地の上に「小麦粉」をふるいかけるのはあまりお勧めしません。
一度紙の上などにふるって用意します。
いくつかポイントをお話します。
「ふるい」にかける
「粉の粒度(粒の大きさ)」
にあった
「メッシュ(編み目の大きさ)」
の網を使う事。
お砂糖やパン粉などをふるう網もあります。
「小麦粉」の場合、数字で言うと20~30メッシュくらいが良いとされています。
数字の大きい方が、目が細かくなります。
※例えば「アーモンドの粉」
などをふるう場合30メッシュだと通りにくいです。
「ふるい」を1つだけ購入するなら20メッシュくらいが良いと思います。
「丸いザルの形状」の「ふるい」は16メッシュのものなどがありますがそれで問題ありません。OK!
「にぎにぎ」するタイプは何種類も使った事は無いのですが、メッシュは小麦粉用になっているので問題無いと思います。
これもOK!楽しいし!
「丸いザルの形状」と
「にぎにぎ」するタイプ
は直接ボールにふるう事が出来るのでパウンドケーキやクッキーなど便利な事もあります。
スポンジに直接はあまり良くありません・・・。
「スポンジ生地」を作る時
2度ふるう事をお勧めします。
これは固まった(詰まった)
〈小麦粉〉の粒をバラバラにして更に粒と粒の隙間を大きくして空気を含ませる感じにしたいからです。
フワッと!
その為に2度目をふるう時は手のひらなどで押して通さないことが大事です。
押すのはダメ。
フワッとした感じに小麦粉がふるえていれば、生地と合わせる時に
”ほどけるように馴染み”
スムーズに混ぜ合わせる事が出来ます。
そして混ぜる回数を少なく出来るので生地に与えるダメージも少なくなります。
泡立った生地に「小麦粉」を混ぜる時、一度に粉を入れてはいけません。
ドサッと入れちゃダメです。
粉が”散りづらく”なり
混ぜる回数が増えます。
出来れば別の人に少しずつふり入れるようにしてもらいながら混ぜていくのがいいと思います。
一人でする場合は3~4回に分け生地の上全体にふりかけるように加えますが、前の粉が全部混ざりきる前に次の粉を加えて混ぜていきます。
※「小麦粉」を混ぜる時は泡立てる時に敷いた布巾は外します。
ボールをクルクル回しやすい方が良い。
混ぜる道具は
「ゴムべら」か
「木じゃくし」
を使います。
よくこの作業を
「切り混ぜる」
と表現します。
個人的には
「下から切り上げる」感じです。
表現は人それぞれですね。
生地が持ち上がった時、ゴムべらの上に乗った小麦粉が広がる様なイメージです。
わかってもらえますか?
生地に入る時も小麦粉を広げながら潜り込ませる感じです。
この時ボールは90度~180度くらい回しながらゴムべらの動きとは反対方向に、そして傾け方も少しずつ変えながら行います。
※右利きの人の場合
「ボールは反時計回り」
「右手は時計回り」
?わかってもらえますか?
どこかに混ざりやすいポイントがあります。
スイマセン、探して下さい・・・
「ゴムべら」を使う場合ボールの底や側面を払いながら混ぜる事が出来るのは長所ですが、当たる角度によっては生地を潰してしまいますので注意しましょう。
「木じゃくし」で混ぜる時は、生地は潰さずに混ぜやすいのですが、ボールとの接地面が少ないので混ぜ残しが出来やすくなります。
途中「ゴムべら」でボールの側面、底を払うようにすると混ぜムラ無く合わせられます。
配合によって
〈油脂(バターなど)〉や
〈液体(牛乳、シロップなど)〉
が入ることがあります。
その量にもよりますが
〈直接生地に合わせる方法〉
と
〈一部取った生地に”しっかり混ぜてから”
全体の生地に戻す方法〉
とがあります。
直接混ぜる場合は油脂に熱を付けます。
大体45℃くらいが目安です。
45℃
レシピに
「溶かしバターを入れる」
とだけ書かれている場合はチョット説明不足です。
※最近の本では少なくなりました。
「人肌に」
などと書かれていれば良いと思います。
油脂は
「消泡性」(泡を消す力)
があります。
高い温度の方がより強い
「消泡性」があるので高温にしてはいけません。
しかし逆に温度が低いと油脂が
”散りづらく”
なります。
その場合生地に馴染みにくく、結果たくさんの回数混ぜなければいけなくなります。
これも良くありません。
溶かしバターはただ
〈溶けていれば良い〉
と言う事ではありません。
良い温度で!
油脂は生地に入れた小麦粉が9割程度混ざったタイミングで混ぜ始めます。
少し粉気が残っていても大丈夫です。
小麦粉が完全に混ざってから油脂を混ぜ始めると混ぜ過ぎる事になり生地全体が落ちてきます。(ボリュームが無くなる)
小麦粉が混ざりきる同じタイミングで
「油脂」も混ざり終わる感じがいいと思います。
二人で出来る時は少しずつ油脂を垂らしてもらいながらボールを回しつつ混ぜて行きます。
「ごむべら」は底からすくうように。
粉気が無くなり油脂が馴染んだらら、
一応混ぜ終わりです。
この時に生地がツルンとツヤのある状態がいいと思います。
表面がまだザラついた感じでしたら、ツヤが出るまでもう少し混ぜ続けます。
この止めるタイミングが一番重要です。
混ぜ続け過ぎれば
”生地が落ちてボリュームが無くなって粘りも出てしまいます”
※重い生地・・・・。重い・・・・。
逆に混ぜ方が足りなくても
”キメが粗くなり焼き落ちする”
場合もあります。
液体(牛乳やシロップ)の場合も同様にしますが、ほとんどの配合で油脂の場合より液体の量の方が多くなるので少し早いタイミングで混ぜ始めるといいと思います。
油脂より「消泡性」が低いので多めの回数混ぜる事が出来ます。
※レシピによっては粉を加える前に液体を混ぜることもあります。
少し安心。
一人でする場合
油脂なら生地の上で
「ゴムべら」を横向きにして、その上に垂らしながら回し入れます。
全体にかけるようにしてから混ぜます。
※生地に直接ではなくワンクッション加える。
液体はボールの底にたまりやすいので、量にもよりますが3回くらいに分け同じ作業を繰り返すと良いと思います。
この時、前の生地が混ざりきる手前(5~6割くらいでしょうか)で次の液体を入れていきます。
生地の一部分を取って混ぜていく方法では、ミキサーでしっかりと泡立っている場合は小麦粉が混ざりきった後でも大丈夫だと思います。
手(ホイッパー)で泡立てた生地は泡立ちがミキサーより弱いのでやはり「小麦粉」が混ざりきるチョット手前で混ぜるのがいいと思います。
別の少し小さめのボールに生地の一部分(全体の10%~20%)を取り、油脂もしくは液体をしっかりムラの無い状態まで混ぜ合わせます。
これを生地全体に垂らしながら混ぜていきます。
「小麦粉を合わせる前の生地」
を一部とって油脂や液体を混ぜる場合もあります。
私はこれ。
配合や仕込む量、作る人の
〈好みのイメージ〉
などがありますので全部正解です。
本によって多少表現は違いますが
〈サックリ合わせ、混ぜ過ぎない〉
と書かれています。
これは
「生地が落ちないようにする」
「小麦粉の粘りが出てスポンジの軽さや歯切れ良さが失われるのを防ぐ」
と言う意味合いが大きいと思いますが配合によっては気泡が荒くなる事もあります。
逆にあえて
〈よく混ぜる〉
事で少し弾力のあるスポンジ生地を仕込む場合もあります。
※仕上げるケーキの向き不向きによります。
使用する小麦粉も
〈薄力粉〉ではなく
〈強力粉〉を混ぜたり
〈中力粉〉だけを使ったりしてあえて食感を出すパティスリーもあります。
「小麦粉」の一部を(30%前後)コーンスターチなど
「デンプン」
に置き換えると、粉がサラサラとしてほどけやすく「ダマ」になりにくいので更に混ぜやすくなります。
粘りも少なくなりますので
〈軽くて歯切れの良い食感〉
のスポンジになります。
この作業
《小麦粉を混ぜ合わせる》
は正直に言うと回数を重ねないと分かりづらい所です。
難しい・・・・。
最初は
初めのうちは
「ちょっと思ってたのと、ち・が・う。」
事が起きます。
色々な人(趣味の人、お菓子教室の先生、お菓子研究家、料理研究家、コックさん、パティシエなど)
が本やネットなどで沢山のレシピを紹介しています。
ご自身で読んでみて
イメージ出来るレシピ
を見つけて下さい。
次回は
《③型に流して焼く》
のお話をしたいと思います。
それでは皆さん!
愛ある一日を!