弁理士バッカスです。
今朝、ニュースを読んでいたら、また、職務発明の対価関連で会社側に支払い命令が出たとのことです。
額のことについては、特にコメントしませんが、個人的には、職務発明の対価に関する判例がもっとたくさんでてくるといいと思っています。
日本では、会社のトップに上り詰めるのは、営業畑や財務関係からがほとんどで、技術畑からというのはほとんどなく、報酬面でも、営業や財務関係から比べると、低くなっています。
これが技術系を専攻する人が少なくなっている理由の一つじゃないかと思います。
以前は外資系製薬会社に勤めていたのですが、米国の"engineer"の地位と報酬は日本とは比較にならないくらい高いものでした。("technician"は日本の技術者並みでしたが)
これが米国の技術力の高さの源泉だと思いました。
日本では、終身雇用の関係もあって、報酬を上げるのは難しいと思いますが、こうした発明の対価の判例がたくさん出て、対価の算定の基準がはっきりしてくれば、在職中でも成果に応じたボーナスを出せるようになります。
そうすれば、ボーナスがインセンティブになって優秀な技術者が育つんじゃないかなあと期待してます。