喜多方ラーメンの失敗 | 商品・製品を守る知恵 by弁理士バッカス

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昨日あれだけ暖かかったので、コートなしで出勤したら、今日はちょっと肌寒い。


着る服の選択が難しい季節です(^^;)



さて、オンラインニュースを見ていたら、商標「喜多方ラーメン」の商標登録申請が拒絶されて、不服申し立てをしているニュースが報じられていました。


同じご当地ラーメンの商標「和歌山ラーメン」は登録されているのにということらしいです。


「喜多方ラーメン」 の方が「和歌山ラーメン」よりも有名だと思われますし、気持はよく分かります。


私もなんで?って思いましたし。


でも、ニュース内容を見ていたら、なるほどねって思うところがいくつかありました。



拒絶理由など審査経過を調べたわけではないのですが、商標「喜多方ラーメン」と商標「和歌山ラーメン」には大きな違いがあります。


保護対象(指定商品・指定役務)です。


「喜多方ラーメン」はラーメンを提供するサービスを保護対象としたのに対して、「和歌山ラーメン」は麺という商品を保護対象としています。


これは大きな違いになる可能性があります。


ラーメンという食べ物を提供するサービスを行う業者はたくさんいるので、商標登録を申請した団体に属しない業者も多くなり、結果として、「喜多方ラーメン」という商標を使用していても、その業者がその団体に属しないことも多くなります。


要するに、商標「喜多方ラーメン」を使用していても、必ずしも商標登録を申請した団体の構成員が提供したものではなくなり、出所が特定の団体の構成員と認識されないことになります。


一方、「麺」という商品を製造販売する業者はだいぶ少なくなるので、商標登録を申請した団体にほどんどすべての業者が属しているという状態にしやすくなります。


こうなれば、商標「和歌山ラーメン」を使用している業者のほとんどが、商標登録を申請した団体の構成員ということになるので、出所が特定の団体の構成員であると認識されやすくなりますね。


商標登録制度では、出所の混同が生じることを嫌いますので、この違いは大きくなると思います。


「喜多方ラーメン」は有名でこの商標を使用している業者も多いですから、これもあだになりましたね。



今回の事件も、商標登録が認められるか否かは、商標自体だけでなく、指定した商品やサービスによっても変わるということを認識させるいい事例になるのではないかと思います。


商標登録の申請(出願)の際には、指定商品・指定サービスを慎重に考えましょうビックリマーク