審査請求料の納付繰延制度の紹介 | 商品・製品を守る知恵 by弁理士バッカス

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今回は、4月1日から始まっている「審査請求料の納付繰延制度」のご紹介です。



これまで、特許出願の審査請求は、出願から3年以内に行われければならず、審査請求費用は審査請求と同時に納めなければなりませんでした。


このため、少なくとも出願から3年の時点で審査請求を行うか行わないかを決めなければなりませんでした。


ところが、審査請求費用は出願費用に比べてかなり高額(17万円以上)になっており、その後の市場や戦略の変化などによって出願が不要になる場合もあることを考えると、期間的に、審査請求の必要性の判断が難しいこともあったのではないでしょうか。


これまでも、特許庁で実際に審査等が始まる前であれば、審査請求を行った場合でも、出願を取り下げ又は放棄して、返還請求を行うことで審査請求料の1/2が返還されていました。


しかし、今回の制度は、審査請求時に、納付繰延の意思表示を行うことで、審査請求料の納付が1年間猶予されるもので、繰延期間内に権利化の意志がなくなった場合、繰延期間経過後の補正指令(審査請求料の納付が求められる)に対して審査請求料を納付しないことで、出願が取り下げたものとみなされます。


したがって、実質的に、審査請求期間が1年間延長される効果を得ることができます。


制度の適用を受けるのも、審査請求書に、【手数料の表示】の欄を設けずに、【その他】の欄を設けて、「審査請求料は納付繰延する。」と記載するだけです。


便利な制度ですので、「審査請求料の納付繰延制度」の活用を是非検討してみてください。


ちなみに、上記制度は、平成21年4月1日から2年間を予定した期間限定の制度のようですので、ご注意を。