久しぶりにブログを書きます。
昨年10月に受験した特定侵害訴訟能力担保試験、合格していました。
と申しましても、元がボンクラなため、3回目の受験でなんとかという体たらく。こちら、合格率が50~65%という非常に合格率の高い試験なので、2回も落ちるというのはある意味パッパラパーの証明となってしまうので、ここにそれを明らかにするのはたいへんお恥ずかしい話ですけど。
ご存知の方には言うまでもありませんが、母集団が弁理士であるため、その中で半分より上の位置にいないと合格しないわけです。そう考えると、寝てても合格するようなものではないとわかっていただけると思います(中にはろくに勉強せずに受ける人もいるでしょうけど)。
恥を忍ぶとともに、自分の記憶を留める目的もかねて、こちらに体験記めいたものを書きます。
1回目は、4年前(2012年)でした。能力担保研修を受けたその年の受験で、一番合格しやすいタイミングでもあります。一緒に研修を受けた人たちと自主ゼミを行い、会議室を借りて答案を書きまくり、民法と民訴法をお互いに教えあうという場がありました。自分を入れて6人いたのですが、自分以外全員合格!ということで(お約束)、ひとしきり落ち込みました。
恐らくは、民法も民訴法もしっかり理解していなかったこと、そしてそもそも起案のお作法がなっていなかったことも一つと思われます。思い起こすと、そのメンバーの方々はみな僕が知らないこともすっかり頭の中で整理されており、自分だけが落ちるのは当然だったと思います。ちなみに不合格の場合には採点結果の評価が送られるのですが、2問ともA(合格基準にぎりぎり届いてない)ということで、実力不足の判断が下されたわけです。
その翌年(2013年)に受験しようと思ったのですが、出願時に当時働いていたフランスの会社の本部に長期滞在していたため、出願ができなかったので、スキップしました(←これは勉強不足だったので、受けても受からなかったと思います)。
だもんで、2回目は一昨年(2014年)でした。もういやや、と思う気持ちは強くあったものの、一度取りかかった試験勉強を、合格しないうちに投げ出して、資料を捨てるのはさすがに情けないと思いなおしました。模擬試験は申し込んだものの、周りに教えあうようなゼミに参加することもなく、民法と民訴法のテキストに加え、さらに噛み砕いた基本書を何度も読み、小問(民法、民訴)では落とさないように勉強をしました。結果、商標が○(合格点)、特許がAでした。平たく言うとぎりぎりアウト。
それなりに一生懸命勉強したし、感触も決して悪くなかったものの、自己流だったのがダメだったと思いました。記憶があいまいでなんですが、たぶん均等論をしっかり論述できていなかったのが致命傷だったと記憶しています。均等論は弁理士であれば誰もがきっちり書ける論点ですから、その中で見劣りしたのではないかと思います。
そして昨年(2015年)です。2回落ちるというセンスと実力のなさを思い知らされた身としては、藁にもすがる思いで、弁理士協同組合が主催するセミナーに参加。小問と起案の両方で10万円以上かかりましたが、背に腹は代えられない思いで。やはりペースメーカーができると、自分の勉強にも熱が入り、また答案のクオリティが少しずつ良くなっていることを実感できたので、やはり教わるのがいいのだと改めて思いました。
本番では、また落ちたらカッコ悪いというプレッシャーもありましたが、本番の試験はそれなりに迷いながらも、何とか見た目はきちんとした答案にできたと思います。正直の感想は、「昨年と一緒!」という微妙なもので、それならまた落ちてるやん!ということに。
合格発表の日も自分の受験番号も覚えていなかったこともあり、特許庁のサイトでの発表を見ることなく1週間が経過していました。とはいえ、もう一年勉強するとしても、準備は早いほうがいいと自分に言い聞かせ、重い腰を上げて特許庁のサイトにアクセスして合格番号一覧を印刷し、帰宅して(相方がいる部屋では見たくなかったので)密かに受験票と照らし合わせました。
結果、無事自分の番号があったんですが、合格通知が届いたわけでなかったので、半信半疑。冷静に考えると、不合格だとさっさとハガキが送られるので、それが届いていないということは、郵便事故か合格のどっちかだし。
合格証書は昨日(1月23日)に簡易書留で届けられました。ようやく山のような資料を処分することができます。
弁理士になって10年経ちましたが、まだまだ実力不足を痛感する毎日です。昨日よりも成長した今日でありたい、と思いながら過ごしていますが、これからも頑張らないと。