昨日、2024年11月2日、土曜日に東京科学大学湯島キャンパスで生理学東京談話会が開催されました。従来、東京医科歯科大学だったのですが、2024年10月1日付けで東京工業大学と合併して、東京科学大学に名称が変更されました。
昨日の生理学東京談話会で、東京歯科大学歯学部歯学研究科生理学講座を主宰する渋川義幸教授が素晴らしい講演をなさったので、その講演の一部を下記に記載いたします。
渋川義幸教授のご専門は口腔感覚になりますが、この講義の前半は歯の感覚受容器の探求になります。即ち、冷たい飲み物が歯にしみることがありますが、この感覚受容器について講義なさいました。
歯の構造は、硬組織と疎性結合組織に大別されます。
ここで、硬組織には、エナメル質、象牙質、セメント質があります。
エナメル質は歯の歯冠部にあり、人体で最も硬い組織になります。化学組成としては重量比で96%が無機質になります。
象牙質は、歯の主成分であり、エナメル質よりはやわらかい組織になります。化学組成としては重量比で約69%が無機質になります。
セメント質は歯根を取り囲むように存在しています。
次に、硬組織という構造から疎性結合組織という構造に移りますが、疎性結合組織に歯髄がありますが、歯髄は、日常用語で歯の神経と呼ばれているのですが、神経線維、血管、リンパ管などが歯髄を通っています。この神経線維は歯髄ニューロンといいます。
歯髄ニューロンの感覚受容器の探求が、講義前半のテーマになりますが、このブログはそのイントロダクションになります。