下記のブログ記事では、レーザーの兵器利用として、雷雲があるときに狙った場所に落雷を誘発することができる旨を紹介いたしました。

 

レーザーの兵器利用は落雷に限られず、雲を生成することもできれば、人工降雨を誘発することも可能です。雲を生成するときには、十分な水蒸気があることが前提になります。また、人工降雨となりますと、雨雲があることが前提となります。

 

雲の生成とか、人工降雨となりますと、気象改変技術になるのですが、これらの詳細は米国特許9526216号(System for facilitating cloud formation and cloud precipitation)、米国特許10375900号(Rain induced by supercontinuum laser beams)に記載されています。

 

このようなレーザーとなりますと、通常は、軍事人工衛星に搭載されています。

 

ところで、このような気象改変技術については、電子情報通信学会で2021年2月に「気象災害を防止するための気象改変及び気象制御」という演題を発表しています。

 

https://www.ieice.org/publications/ken/summary.php?contribution_id=112218

 

 

このような気象改変技術は、「(6)例えばレーザ兵器、電磁パルス(EMP)弾のような新たな攻撃又は防御技術」に該当するか否かは定かではないのですが、レーザー兵器ということはできます。

 

新たな攻撃、防御と言っても、特許法29条1項に定める新規性のように明確に規定されているわけではないので、気象改変技術は、新たな攻撃、防御ということになるのかもしれません。

 

軍事という観点では、暴風雨、台風のような天候では、戦闘機が飛翔することに躊躇いたしますし、晴天で風がないときには、戦闘機が容易に飛翔することができます。また、これらの気象改変技術を駆使すると、神風が吹いて、戦闘が有利に変わる、ということが可能になるでしょうね。