知的財産がご専門の木村耕太郎弁護士のアメーバブログ「知財弁護士の本棚」に『「デッドコピー」は和製英語?』という記事がありますが(文献1)、今回は、木村耕太郎弁護士のブログ記事に触発されています。

 

英語圏では”dead copy”という編集用語はありますが、”live copy”という編集用語の対比で”dead copy”という用語が用いられています(文献2)。即ち、原稿を編集するプロセスで、”dead copy”と称する古いバージョンと”live copy”という新しいバージョンを比較いたします。

 

ちなみに、インターネット辞書に編集用語の”dead copy”が次のように定義されています(文献3)。

Original typescript, as received by the typesetter which is sent to author with type proof.

 

そうすると、英語の”dead copy”は編集用語であり、日本知的財産法の世界で用いられている「デッドコピー」の意味はないと考えられます。そこで、"dead copy"という用語の代わりに、“slavish imitation”などの用語を用いるべきかと存じます。

 

文献(いずれもアクセスは2024年2月22日)

1          https://ameblo.jp/kimuralaw/entry-10636248689.html

2          https://cambridgeeditors.wordpress.com/2014/06/23/copyediting-lingo-what-you-need-to-know/

3          https://www.proz.com/kudoz/english-to-french/linguistics/3852224-dead-copy.html