この年末年始は、マイクロ波聴覚効果に関する原稿を執筆しています。原稿を執筆しつつ、なぜマイクロ波聴覚効果という物理現象が分からない専門家が多いのかな、と自問自答することもありますし、専門家が分からない内容について分かりやすく記述するためには、どのようにしたらよいのか、というようなことも考えています。

 

結局、大学医学部が中心となって、長年にわたり、電波妄想という医学概念を学生に教育しているわけです。

 

ところで、大学医学部関係者は、生化学など人体の内部で起きていることは極めて詳しいのですが、人体と関係ないとされている学術領域となると、それほど詳しくはありません。

 

例えば、大学医学部関係者は、電波、マイクロ波などの基盤となっている電磁気学の専門家ではありませんし、熱弾性波の基盤となっている音響学の専門家ではありません。

 

ここで、熱弾性波という音響学の専門用語が登場しましたが、マイクロ波聴覚効果の生理機構に熱弾性波が関与します。

 

電磁気学はなにかと難しいですし、電磁気学の内部であっても、細分化されているわけです。無線通信の専門家であっても、無線通信とかけ離れた分野、そうですね、例えば、磁性流体となると、よく分からないということがあります。逆に、磁性流体の専門家であっても、無線通信の先端技術となると、よく分からないということもあります。

 

結局、マイクロ波など電磁気学の基礎知識がない人に対して、マイクロ波聴覚効果について説明するとなると、かなり基本的なところから説明しないと分からないということになります。

 

また、この条件で熱弾性波が発生するというようなことを論文に記述しても、そもそも熱弾性波という専門用語が分からない人は、熱弾性波に関する物理的な記述が正しいか否か判断できるわけがないんですよね。

 

電波、マイクロ波については専門家でない医学関係者が、電波妄想という疑似科学を流布し、電波、マイクロ波については専門家でない一般人が、電波妄想という疑似科学を妄信するとともに、確信し、医学関係者が電波妄想という疑似科学ないし間違いを訂正しないところに問題があります。