講談社基礎物理学シリーズとして「振動・波動」という書籍が刊行されています。著者は長谷川修司先生であり、本書が刊行された2009年当時は東京大学大学院理学系研究科物理学専攻准教授でした。

 

 

 

本書は基本的なところから始まって、実に分かりやすく記載されています。

 

パラメータ励振という物理現象があるのですが、その例示としてブランコを漕ぐ原理が紹介されています。ブランコを漕ぐときには、自力でブランコの振幅を大きくすることができるのですが、マシューの方程式という二階微分方程式で説明しています。

 

パラメータ励振は、外力が働いていない場合になります。即ち、誰かがブランコに乗っている人を押しているときはパラメータ励振といいません。

 

それでは外力が働いている場合はどうなるかということになるのですが、自励発振という物理現象があります。自励発振の例示はバイオリンであり、バイオリンでは弓を動かすときに外力を使っているのですが、弓と弦の摩擦で音が発生しています。

 

バイオリンの弦の振動について、二階微分方程式による摩擦振動モデルで説明されています。