今夜は、満月になります。
月カレンダーを参照すると、2023年5月6日午前2時34分が満月となっています。
月が光っている部分の面積は輝面率というのですが、5月6日午前2時34分の輝面率は100%であり、5月5日19時00分の輝面率は99.9%になります。
ところが、輝面率が100%と99.9%の差異となると、人間の目では区別することはできません。
人間の目で満月、下弦の月、新月、上弦の月は区別することができるのですが、周期は約29.5日になります。そうすると、1週間ぐらい異なると人間の目で明確に区別することができるのですが、3時間、4時間の相違は人間の目で区別できませんね。
満月とか新月は、太陽、地球、月の相対的な位置関係で決まります。
それにしても、地球から月を観察する原理は、バイスタティックレーダーと同様ですね。
バイスタティックレーダーでは、送信機と受信機の位置が異なることが特徴なのですが、バイスタティックレーダーとして記述すると、太陽が送信機となり、地球の観察者が受信機であり、月がレーダーの対象になります。
地上デジタル放送では東京スカイツリーから360度、どの方向にもマイクロ波を照射しているのですが、東京スカイツリーの送信機はバイスタティックレーダーの送信機として使用することができます。
即ち、東京、千葉、埼玉、神奈川のどこかに受信機を設置し、都内を飛行する飛行機で反射したマイクロ波を受信することで、飛行機を探知できます。
可視光で夜空を観察すると、月が見えるのですが、マイクロ波で空を観察すると、飛行機が見えるということになるのでしょう。
都内上空に本来はマイクロ波の発信源がないのですが、都内上空の特定の位置になぜかマイクロ波の発信源があり、このマイクロ波信号が、東京スカイツリーから放射しているマイクロ波信号と同じであるが、若干の時間遅れがあるとなると、飛行機が飛んでいるということになるのでしょうね。
ところで、太陽も東京スカイツリーもどの方向にも光を放射しています。ところが、自動追尾レーダーでは、対象のある方向にのみマイクロ波を照射します。対象を追尾することが目的ですので、その対象の位置にのみマイクロ波を照射すれば十分ということになります。