時代の変遷にともなって、科学教育も変遷する。高校で情報学を講義するようになったが、このような変化は情報学に限られない。

 

来年度、即ち、2023年度から、高校の化学でエンタルピー及びエントロピーを講義することになる。従来、大学入学後、物理化学などで講義していた内容である。

 

マイクロ波化学の理論を探求する過程において、熱力学、統計力学、量子論などの知見が必要となって、エントロピー、ギブス自由エネルギー、ボルツマン分布などを振り返ったので、このあたりは分かるのだが、それにしても時代は変わる。

 

ところで、高校だけでなく、大学でも、講義内容は変えるべきではないのかな。

 

生理学、心理学、認知科学などでは聴覚を含めた知覚について講義する。聴覚では、空気伝導に限らず、骨伝導について講義しているのだが、このときにマイクロ波聴覚効果も一緒に講義すべきでしょうね。

 

また、物理、工学などでは、媒質の熱膨張で熱弾性波が発生する旨は講義するべきでしょう。即ち、一定の条件で、水、空気などの弾性体は、電磁波を音波に変換するトランスデューサとして機能するのであるが、水、空気のような基本的な物質の性質について、あまりにも多くの科学者が知らなすぎる。