今日、1月18日、火曜日、デザインと法協会「デザイン価値分科会」の会合がありましたが、ヤマハ株式会社 デザイン研究所 川田学所長が、「事業におけるデザインの価値」をテーマに講演いたしました。

 

デザインと法協会では、工業デザインのように意匠法の保護対象となるデザインが中心になるのですが、それにしても今日の講演は実に面白かった。

 

ヤマハといえば、楽器で世界的に有名です。

 

ところが、私は音楽業界にいるわけではないですし、趣味で楽器を演奏するわけでもないので、どちらかというと、楽器なるものは良く知らなかったのです。

 

楽器そのものとか、楽器のデザインという未知なる世界についてお話を伺っていると、あれもこれも面白いですね。好奇心が旺盛ということなのかもしれません。

 

一説によると、アコースティックギターは16世紀のスペインにまで遡ることができ、400年以上、製造されています。

 

ところが、21世紀になっても、アコースティックギターについて何らかの改良がされ、新しいデザインのギターが創られているとなると、それだけで驚きです。

 

エレキギターでしたら、半導体素子そのものとか、電子回路を改良して、デザインの余地が大きいのは分かるのですが、遥か昔からあるアコースティックギターであっても新たな意匠が創作されるとなると、実に意外。

 

また、プロの音楽家は、通常、楽器と一緒にコンサート会場まで旅行するとのこと。ギタリストは日頃から練習に使っているギターをコンサート会場に持参するし、バイオリニストは自分のバイオリンをコンサート会場に持参する。

 

ところが、ピアニストは、グランドピアノをコンサート会場に持参する、というようなことはしません。コンサート会場に備え付けられているグランドピアノを演奏するわけです。この点、ピアニストは身軽に演奏旅行が可能になるということになります。

そして、コンサート会場にあるグランドピアノであっても、未だにアレコレと改良されているとのこと。

 

グランドピアノとなると、既に高度に発展した工業製品ですが、それにしてもヤマハの技術力は凄いですね。