今日、10月27日にグーグルトップページにある検索窓の上部に、ソフトコンタクトレンズ発明者、Otto Wichterleのイラストが記載されていました。
ソフトコンタクトレンズの基本特許は米国特許3220960号であり、1956年に米国特許商標庁に特許出願がされ、その後アレコレあって、1965年11月30日に特許が取得されています。特許の対象は親水性ポリマーであり、水分含有量が大きいという特徴があります。21世紀の現在では、この親水性ポリマーがソフトコンタクトレンズの材料として世界的に普及しています。
特許クレームが権利範囲を決めるのですが、特許クレームにソフトコンタクトレンズという用途は記載されていません。
すると、この親水性ポリマーは、ソフトコンタクトレンズに用いたときであっても、それ以外の用途に用いたときであっても、特許クレームの権利範囲と主張することができます。
一方、特許クレームにコンタクトレンズという用途を記載したときには、この用途で権利範囲が限定されないという解釈も可能ですが、この用途で権利範囲が限定されるという解釈も可能になり、特許クレームの解釈で紛争が発生する余地があります。
特許クレームは、なるべく短く記載し、余計なことは一切、書かないことが所望されます。
日頃、特許クレームに余計なことは書かないよう心掛けていると、インターネットにアレコレと余計なことをついつい書いてしまうのかもしれません。
文献
Otto Wichterle, National Inventors Hall of Fame
https://www.invent.org/inductees/otto-wichterle