一般人が日常生活で馴染みがある圧力は、天気予報で報道される気圧と想定される。台風の中心は必ず低気圧となっているが、950ヘクトパスカルとか、960ヘクトパスカルなどと報道される。

 

一方、高気圧では1020ヘクトパスカルとか、1030ヘクトパスカルと報道される。

 

ちなみに、1気圧が、1013.25ヘクトパスカルであり、同時に101325パスカルである。

 

要するに、人間は、日々、日常生活で約1気圧、約1013ヘクトパスカルの圧力を受けながら生活していることになる。山の中のような高地で生活していると、若干、圧力が小さい環境で生活していることになる。

 

さて、高血圧の基準として140mmHgという数値があるが、これは18665ヘクトパスカルであり、同時に0.184気圧に対応する。

 

日常生活では1気圧前後の圧力が身体にかかっていても全く問題がないのに、血管、特に動脈内部の圧力が0.184気圧とか、0.2気圧になると、血管が破裂するリスクがあるということになる。

 

1気圧の圧力が身体にかかるといっても、身体の外側から身体に対して圧力がかかっている。

 

これに対して、血圧は、血管の内部に圧力がかかっている。人間が直立しているときに、心臓から脳まで重力に逆らって、血液を押し上げるために圧力をかけている。

 

140㎜Hgの圧力は0.184気圧ということであるが、水を1.84メートル押し上げる圧力ということになる。人間の身長は1.8メートルということもあるが、心臓から頭部までの距離は1メートル以下である。血圧は140mmHgも必要ないということである。

 

ちなみに、この数値は人間を基準としている。首の長いキリンの血圧は、下が200mmHg、上が250mmHgであっても正常な範囲だったりする。

 

人間の血管が、キリンの血管と同様に丈夫になれば、多少の高血圧であっても大丈夫ということになる。