ハーバード大学教授を務めたクワインのエッセイ集。クワインは論理学者であり、同時に哲学者でもあるが、20世紀を代表する哲学者である。

 

クワインのエッセイでは、バートランド・ラッセルの分析哲学を解説していることがあるのだが、解説の対象となるラッセルの著作を引用文献として明記することなく、省略していることがある。

 

この省略で、エッセイが分かりづらくなることがある。

 

本書には「経験主義のふたつのドグマ」という論文が掲載されているのだが、この論文については、小職は詳細に検討し、2020年2月に開催された電子情報通信学会の研究会で発表している。

 

クワインは第二次世界大戦中に米軍に従軍したのだが、そのときの経験が哲学者として大成するのに貢献している。