MITリンカーン研究所が、赤外線レーザーから赤外線ビームを耳元に照射して、音声を伝える通信方式を公表しました(文献1、2)。この原理は光音響効果になるのですが、空気に含まれる水分を加熱して熱膨張させ、音波を発生させます。

 

赤外線ビームに音声を乗せる方式は二つあり、振幅変調(a、上の図)と掃引方式(b、下の図)です。この図は、文献2から引用しました。


イメージ 1

 

マイクロ波聴覚効果に限らず、光音響効果もこの被害(どのような被害か詳細は省略)と密接に関連しているのですが、その詳細は次回勉強会で解説いたします。

 
 

文献

遠くからレーザーで「耳元にささやく」技術が開発。2.5m離れた場所で60dBの音声を発生

テレパシー的に聞こえるのだろうか

Munenori Taniguchi,
 

R. M. Sullenberger, S. Kaushik, C. M.Wynn. “Photoacoustic communications: delivering audible signals via absorptionof light by atmospheric H2O,” Opt. Lett., 44, 3, 622-625 (2019).