2017316日、木曜日から318日、土曜日まで名古屋大学東山キャンパスで開催された情報処理学会第79回全国大会にて、318日、土曜日午前9時45分頃から「情報リテラシーとテレパシー」というテーマで発表いたしました。

 

スライドシェアにこのときに使ったスライドをアップロードしたので、下記アドレスでアクセスすることができます。

 

要約は下記の通りになります。

 

インターネットは玉石混交の情報に満ち溢れている.偽情報を見破るのは簡単なことも多いが,ときには情報の真偽を見極めるのが困難なこともある.

 

21世紀の現代日本ではテレパシーは一般に不可能とされている.ところが,インターネット雑誌Wired Newsは,米軍がマイクロ波を照射して脳内に音を発生させる非殺傷性兵器について報道した.この兵器の原理としてマイクロ波聴覚効果に言及しており,非殺傷性兵器の真偽は簡単に判断できない.そこで,この都市伝説について科学的に検証した.

 

すると,驚くべきことに,この記事に記載されている通り,マイクロ波はパルス波形のときに音として聞こえる現象が多数の論文で報告されており,マイクロ波聴覚効果と命名されており,その再現実験も成功していた.更に,パルス波形のマイクロ波が音として聞こえる原理も既に実験で解明されていた.頭部に照射されたマイクロ波は,頭部組織を伝搬する音波に変換して,この音波は骨伝導と同様な生理機構で聞こえるのである.

 

更にまた,米国空軍が人間の頭部にマイクロ波を照射して,マイクロ波聴覚効果により音声を伝える通信方式について米国特許6470214号及び6587729号を取得していた.通信方式では電波に信号を乗せるしくみが肝要であるが,このしくみが詳細に機密解除されているのである.

 

以上に鑑みて,インターネット雑誌の記事はフェイクニュースでなく真実と判明した.即ち,軍事通信ではテレパシー通信,即ち,マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信は可能であり,軍事通信が機密解除されていたのである.

 

ちなみに、このときの発表は週刊プレイボーイの取材を受けて、2017515日号で記事になっています。

 

関連ブログ記事

名古屋大学情報処理学会全国大会