ロシア人の著名ジャーナリスト死亡、車が爆発
TBS系(JNN) 7月21日(木)5時54分配信
20日午前、ウクライナの首都キエフの中心部で、ロシア人のテレビジャーナリスト、パーベル・シェレメト氏が車を運転していたところ、爆発が起きました。車は炎に包まれ、シェレメト氏は即死したということです。捜査当局は、何者かが車に爆弾を仕掛けたとみて捜査を進めています。
(中略)
シェレメト氏はロシアでテレビキャスターを務めた経験もある著名なジャーナリストで、去年2月に射殺されたロシアの野党の有力指導者、ボリス・ネムツォフ氏の友人としても知られていました。(21日11:02)
ボリス・ネムツォフ氏は、エリツィン大統領時代に
第一副首相を務めたことがあるのですが、
野党で政治活動をしていた頃、2015年2月に射殺されています。
どうしても国家による暗殺疑惑が付きまといます。
今回の爆殺も同様に国家による暗殺疑惑が付きまといます。
ロシアでジャーナリストが不審死を遂げることは起きており、
その詳細は、下記のドキュメンタリーにまとめられています。
暗殺国家ロシア―
消されたジャーナリストを追う
福田 ますみ
新潮社2010/12
ところで、暗殺の手法としては、交通事故を偽装するとか、
ガンなどの病死を誘発するというものもあります。
これらの手段では暗殺が実行したか否か判然としません。
今回のように爆発で殺害となると、
暗殺を実行した誰かがいることまでは確実です。
すると他のジャーナリストに対する警告という意味もあるのでしょうね。
参考までに、以下、実戦スパイ技術ハンドブックという書籍より引用します。
暗殺
多くの場合、一般市民は暗殺が行われたことに気づかず、
犠牲者は事故死か自然死だと信じ込まされている。
事実、暗殺か自殺かを区別するのがむずかしい場合もある。
政府が自殺だと説明すれば、ほかの可能性を示す証拠は存在せず、
従って、それは自殺となる。(219ページから引用)
暗殺までの過程
暗殺までの過程はいたって単純である。
まず情報機関の幹部が、
ある特定の人物もしくは複数の人物の処分が
あきらかに妥当だと判断することから始まる。
こうして暗殺の決定が下されると、
プロジェクトはその任務にふさわしい組織にゆだねられる。
暗殺実行の責任者は、計画を立て、
人を組織し、指令を実行する。(221ページから引用)
暗殺者
情報機関の内部部隊はおもに、
家屋の爆破方法やガス漏れにみせかけるテクニックなど、
具体的な暗殺技術に関する有効な知識をもった
スペシャリストから構成される(222ページから引用)。
引用終了
文献
タイトル:実戦スパイ技術ハンドブック
原題:The Spycraft Manual
The Insider’s Manual to Espionage Technique
著者 バリー・ディヴィス(Barry Davies)、
リチャード・トムリンスン(Richard Tomlinson)
翻訳者 伊藤綺
原書房
2007年9月25日
バリー・ディビスは、イギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)に
18年、勤務した。
『SASサバイバル・マニュアル』の著者でもある。
リチャード・トムリンスンは、イギリスMI6の元諜報部員。
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