今日、6月2日と明日、6月3日に電子情報通信学会、
技術と社会・倫理研究会が横浜市にある
情報セキュリティ大学院大学で開催されます。
今日、この研究会で『秘密保護法と通信技術』というテーマで発表しました。
通信技術は法律上の秘密に指定されることがあり、
秘密に指定されたときには、
そのような通信技術があることは全く分からなくなる、
というようなことを話しました。
第3世代携帯電話にはCDMAという通信方式が採用されているのですが、
CDMAは1940年代に開発されたのにもかかわらず、
1982年までそのような通信方式が存在したことが
秘密にされたという例を示しています。
マイクロ波聴覚効果を応用した通信も
CDMAと同様に秘密にされているのでは、
という疑義を指摘しています。
更に、米国空軍が特許権者である米国特許6470214号、
米国特許6587729号などが
マイクロ波聴覚効果を応用した通信の機密解除であることを述べています。
法律上の秘密には形式秘と実質秘があるという判例があるのですが、
マイクロ波聴覚効果を応用した通信は、
実質秘でないと解されます。
今日、researchgateというウェブサイトに下記の文献を
アップロードしました。
このウェブアドレスは後日、補います。
文献
小池誠、秘密保護法と通信技術
電子情報通信学会技術研究報告、vol. 116, no. 71, SITE2016-4,pp.37-41