<特定秘密保護法>会計検査院「憲法上、問題」指摘
毎日新聞 12月8日(火)8時30分配信
特定秘密保護法案の閣議決定を控えた2013年9月、法が成立すれば秘密指定書類が会計検査に提出されない恐れがあるとして、会計検査院が「すべてを検査するとしている憲法の規定上、問題」と内閣官房に指摘していたことが分かった。検査院は条文修正を求めたが、受け入れられないまま特定秘密保護法は成立。内閣官房は修正しない代わりに、施行後も従来通り会計検査に応じるよう各省庁に通達すると約束したが、法成立後2年たっても通達を出していない。【青島顕】
毎日新聞が情報公開請求で内閣官房や検査院から入手した法案検討過程の文書で判明した。10日で施行1年を迎える特定秘密保護法の10条1項は、秘密を指定した行政機関が「我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがある」と判断すれば、国会などから求められても秘密の提示を拒むことができるとしている。
(中略)
◇情報隠し 危険はらむ
会計検査院にとって、大日本帝国憲法下では軍事関係予算の検査に限界があった。政府・軍の機密費が会計検査の対象外だったため、膨れ上がった軍関係予算の多くがブラックボックスに入った。「会計検査院百年史」は、軍事上の秘密漏えいを処罰する軍機保護法(1937年改正)によって「会計検査はかなり制約を受けた」と記す。
現行憲法90条はこうした反省から「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院が検査する」と規定する。検査院は内閣から独立している。これまでも自衛隊法の規定する防衛秘密について検査院への提供を制限する規定はなかった。
【青島顕】
マイクロ波聴覚効果を利用した通信は、
秘密保護法で秘密に指定されているのかもしれません。
すると、マイクロ波聴覚効果を利用した通信の詳細は、
通信の専門家であっても知らないということになります。
マイクロ波聴覚効果やマイクロ波聴覚効果を応用した通信は
不可能と誤解されることが多いので、
下記に文献などを紹介します。
1.論文タイトルの和訳:耳によりマイクロ波信号を検知したという観察
論文タイトル:An observation on the detection bythe ear of
microwave signals
発表雑誌:Proceedings of IRE 44:2A, (1956)
著者:Walter Tolles and William Horvarth
著者の所属:Airborne Instruments Laboratory,
Department of Medical and BiologicalPhysics
概要:出力が50万ワットであり、
周波数が1300メガヘルツであり、
パルス幅が2マイクロ秒であり、かつ、
パルス繰り返し回数が1秒に600回という条件で、
マイクロ波が聞こえた。
備考:雑誌の名称にあるIREとは、ラジオ工学者協会(The Institute of Radio Engineers)の略語であり、ラジオ工学者協会が発行している学会誌である。
Proceedings of IREは、現在、Proceedings of IEEEになっている。
2.論文タイトルの和訳:「変調された電磁波エネルギーに対するヒト聴覚系の応答」
“Auditory response to pulsed radiofrequencyenergy
to human auditory system”
Frey, A. H., Journal of Applied Physiology 1962、17(4)689~692ページ
概要:周波数が425MHz、1.31GHz、2.982GHzのマイクロ波は、
パルス波形のとき、音として聞こえた。
備考:論文タイトル中、「変調された電磁波エネルギー」とは、パルス変調されたマイクロ波を意味します。「変調」とは無線通信技術の専門用語であり、音声やデータなどの信号波で搬送波を変化させるという意味で使われています。変調には、振幅変調、周波数変調、パルス変調など様々な変調方式がありますが、フレイ論文はパルス変調に関します。
3.論文タイトルの和訳:
「パルス化されたUHF電磁波エネルギーの照射によるヒトの知覚」
Science 27 July 1973:
Vol. 181 no. 4097 pp. 356-358
Human Perception of Illumination with
Pulsed Ultrahigh-Frequency ElectromagneticEnergy
Allan H. Frey, Rodman Messenger Jr.
概要:UHFとは、300メガヘルツから3000メガヘルツ(3ギガヘルツ)の周波数帯であり、パルス波形のときに、音として聞こえます。この論文は、マイクロ波刺激により聞こえる音の大きさが、パルスのピーク電力に依存することを示した。
3.タイトル和訳:「電波による電磁波の聴覚知覚」
Chung-Kwang Chou, Arthur W. Guy, RobertGalambos,
"Auditory perception ofradio-frequency electromagnetic fields"
Journal of Acoustic Society of America1982, 71(6), June, 1321-1334
概要:「電波による電磁波」とか「聴覚知覚」などは
英語を直訳したこともあり、
日本語としては奇異に感じますが、
結局は、パルス波形のマイクロ波が音として聞こえたということを
専門用語を使って難しく記載しているだけです。
4 タイトル和訳:「マイクロ波の可聴;マイクロ波パルスによる熱弾性波聴覚刺激の証拠」
“Microwave Hearing: Evidence for
Thermoacoustic Auditory Stimulation byPulsed Microwave”
Science, 19 July, 1974, Vol. 185, No. 4147,pp. 256-258.
Kenneth R. Foster, Edward D. Finch
著者の所属:Naval Medical Research Institute,
National Naval Medical Center,
Bethesda, Maryland 20014
概要:「マイクロ波パルスによる熱弾性波聴覚刺激」とは、
マイクロ波パルスが音波に変換し、
音波が聴覚を刺激したことを意味しています。
音波にも様々な種類がありますが、弾性波は音波の一種であり、
加熱により発生した弾性波のことを熱弾性波といいます。
結局、人間の頭部も動物の頭部も水もマイクロ波パルスで瞬間加熱すると、
音波が発生するということです。
5 タイトル和訳:哺乳類の頭部においてマイクロ波により誘発される圧力波
Olsen, Richard G.; Lin, J.C.,
"Microwave-Induced Pressure Waves inMammalian Brains,"
IEEE Transactions on BiomedicalEngineering,
vol.BME-30, no.5, pp.289~294, May 1983
6 タイトル和訳:「マイクロ波パルスにより発生する蝸牛のマイクロホン電位」
Chou C, Galambos R, Guy AW, Lovely RH.
“Cochlear microphonics generated bymicrowave pulses”
The Journal of Microwave Power, 1975,Vol.10(4) , 361-367.
7 論文タイトル和訳「マイクロ波聴覚効果における中枢神経系が関与している分析」
Eugene M. Taylor, Bonnie T. Ashleman
“Analysis of Central Nervous Involvement
in the Microwave Auditory Effect”
1974, Brain Research, Vol. 74, pp. 201-208.
8 論文タイトル和訳「パルス化された電波エネルギーの聴覚応答」
Elder, J.A. and Chou, C.K.,
“Auditory response to pulsedradiofrequency energy”
Bioelectromagnetics, 2003、24: S162–S173.
9.社団法人 電気学会
高周波電磁界の生体効果に関する計測技術調査専門員会 編集
「電磁界の生体効果と計測」
1995年2月10日
マイクロ波聴覚効果に関するブログ記事
マイクロ波聴覚効果は電波妄想と誤解を受けることが多いのですが、
電波妄想に関するブログ記事は下記にあります。