東京五輪エンブレム問題 デザイナーは裁判継続
(2015/09/23 08:00)
東京オリンピックのエンブレムを巡って、ベルギーのデザイナーが「劇場ロゴの盗作にあたる」として提訴した問題で、第1回の口頭弁論が開かれました。
この裁判を巡っては、日本の組織委員会がエンブレムの使用中止を発表したことを受けて、劇場側は提訴を取り下げましたが、デザイナー側は継続して争う方針です。
デザイナー、オリビエ・ドビ氏:「IOC(国際オリンピック委員会)は一度たりとも盗作であったり類似していることを認めていない」
1回目の裁判で、IOC側は「ロゴのコンセプトも違うし、盗作はない」と主張したのに対し、デザイナー側は「結果として作品が似ているのは事実だ」と意見は真っ向から対立しました。
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結局、2020年に開催される東京オリンピックでは、訴訟の対象となっているエンブレムは使われません。
日本の裁判でこのようなケースが争われたとき、差止請求権が認められることが予想されます。というのは、懸案のロゴが発表されているので、実際に使われる可能性が少しだけあるので、裁判所は使ってはいけないという判決を下したくなるのです。また、オリンピック委員会が実際に懸案のロゴを使用する意図はないのですから、そのような判決を下しても、特に実害がないということもあります。
訴訟の帰趨によっては、損害賠償としてデザイナーに一定のロイヤルティーを支払うことになるかもしれません。