自閉症の治療薬として、オキシトシンという
ホルモンの点鼻薬が注目されています。
現在、臨床試験がされているので、
そのうちに医師が自閉症の治療薬として、
オキシトシン点鼻薬を処方するようになると想定されます。
ところで、昨日、今日と二日続けて、オキシトシンが体内で
どのような作用を示すか講義を受けました。
オキシトシンは女性が出産するときに
脳から分泌されるペプチドホルモンですが、
陣痛促進剤として使われています。
要するに出産するときに必要なホルモンを
男性や妊娠していない女性に自閉症の治療として使うというのです。
自閉症は脳の機能に障害があるのですが、
オキシトシンの本来の役割は出産に関連しており、
自閉症の原因とさほど関連しておらず、
脳の機能を改善するというものではありません。
自閉症のお子さんがいるご家庭には、
オキシトシン点鼻薬は朗報でしょうが、
自閉症の治療として、オキシトシン点鼻薬が
有効というのはものすごく疑問があります。
実際に治療薬として10年、20年として使われたとき、
結局、治療として有効でなかったという結論になると予想します。
この予想に至る理由は、オキシトシンの生理機構の詳細な分析になりますが、
これは疲れそうなので別箇の記事にします。