スカイワークスという企業がスマートフォン用部品を展示していた。
スカイワークスは一般には知られていないが、
フロントエンド・モジュールというスマホ部品では
世界トップ企業であり、
スマホ業界では抜群の知名度を誇っている。
フロントエンド・モジュールは高周波スイッチという部品と、
電力増幅器(power amplifier)という部品を組み合わせたものである。
スマホのアンテナは薄い金属シートであるが、
この金属シートにフロントエンド・モジュールが接続している。
ちなみに「高周波スイッチ」の
「高周波」とはマイクロ波を意味している。
このブログにスマホからアクセスしている人も多いだろうが、
そのスマホの内部には多分、スカイワークスの
フロントエンド・モジュールが組み込まれている。
NEC、ソニー、富士通、パナソニック等の関連会社も
スマホを開発したり製造しているが、
スマホの世界シェアという観点では日系企業のシェアは極めて小さく、
これに伴って他国ではさほど名前が知られていない。
スマホ業界ではスカイワークスの名前の方が有名かもしれない。
マイクロ波に関する本で
フロントエンド・モジュールのしくみを勉強したことはあるが、
フロントエンド・モジュールの実物を見たのは
今回のマイクロウェーブ展2014が始めてだったので、
おもわず夢中になって凝視していた。
マイクロウェーブ展2014の終了後、
スカイワークスのウェブサイトにアクセスすると、
様々なマイクロ波用部品が掲載されていた。
興味深いことに、マイクロ波用部品の一部は軍用品と明記されていた。
スカイワークスは米国企業なので、
軍用品のマイクロ波部品を米国から日本に輸出するときには、
米国務省に申請をして承認を得る必要があることが想定される。
ところで、このブログではパルス波形のマイクロ波を
人間の頭部、側頭葉に照射すると、
人間の聴覚を刺激する現象について繰り返し取り上げている。
この現象を再現するときに、
特殊なマイクロ波部品を組み込んだ送信機が
必要になることも想定される。
軍用品ということを理由に
企業が特殊なマイクロ波部品を販売しないときには、
遠距離に設置された送信機を使って、
マイクロ波聴覚効果が再現できないことになる。
例えば、レンズを使って太陽光を焦点に集中させることができるが、
マイクロ波レンズを使うと、
同様にマイクロ波を焦点に集中させることができる。
この焦点が例えば、人間の頭部、側頭葉になるように設定し、
マイクロ波エネルギーを人間の頭部に集中させたい。
しかしながら、企業がマイクロ波レンズを販売しないと、
遠距離に設置された送信機を使って、
マイクロ波聴覚効果が再現できないことも想定される。
マイクロ波部品のカタログは多数、取り寄せたが、
なぜかカタログにマイクロ波レンズが掲載されていない。
不思議ですよね。
関連記事