北京を訪問中の福田康夫元総理大臣は、習近平国家主席と会談しました。福田元総理は、「良い会談だった」と成果を強調しました。

 

 中国・習近平国家主席:「皆様にお目にかかれてうれしく思います。中国訪問を歓迎します。アジアの共通認識を集約し、協力関係を強化したい」

 福田元総理は、世界経済をテーマにした会議の理事長として北京を訪問し、習主席と会談しました。福田元総理は、日中関係の打開に向け、7月下旬にも習主席と極秘に会談していて、今回の会談内容に注目が集まっていました。

 福田康夫元総理大臣:「日中の話はしておりません。もう少し大局的な話を致しました。良い会談だったと思います」

 一方、中国の王毅外相は、来月に北京で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の場での日中首脳会談の実現の可能性について言及しました。

 中国・王毅外相:「(今度のAPECで)中国は、あらゆる来客に対して必要なもてなしをします」

 王外相はこう述べる一方で、「日本の指導者は問題解決の成果を出すよう希望する」と述べ、日本側の譲歩を求めました。首脳会談を巡っては、無条件での開催を求める日本側に対し、中国側は、安倍総理大臣の靖国参拝自粛や尖閣諸島を巡る領有権問題の存在を認めるよう求めていて、溝は埋まっていません。

 

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まず、日本及び中国の双方が尖閣諸島の領有権を主張しているのは現実なので、

日本政府が領有権問題の存在を否定するのが理不尽なのでしょう。

 

次に、靖国神社参拝に関しては、近代国家では、本来、政治と宗教が分離すべきです。更に、靖国神社は戦前、軍国主義の一環として国家の庇護を受けており、戦争の推進と密接に結びついています。やはり、首相が靖国参拝を自粛するのは当然でしょう。

 

中国政府の主張と日本政府の主張が対立したとき、

日本政府の主張が常に妥当とは限らず、

中国政府の主張が妥当な場合があります。

 

2+2=4と主張するのは、誰が主張しても正しい一方

2+2=5と主張するのは、誰が主張しても間違っています。

 

やはり、中国政府が主張しているから一切、聞き入れないというのではなく、

主張している内容を吟味すべきでしょう。