アサルトライフルを持つ警官、米警察の過剰な軍事化

20140816 15:14 発信地:ワシントンD.C./米国

 

816 AFP】殺傷能力の高いアサルトライフル、装甲車の上から警備にあたる迷彩服の警察官──。米中西部ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)郡ファーガソン(Ferguson)で起きた騒乱は、必要以上に軍事化しつつある米国の警察機関の問題を浮き彫りにした。

 

丸腰の黒人青年マイケル・ブラウン(MichaelBrown)さん(18)が郡の警察官に射殺されたのは今月9日。警察に抗議するデモが爆発的に広がり、事態は悪化の一途をたどった。

 

今回、国民の多くを不安にさせているのは警察の過剰反応だ。

 

ファーガソンの暴動では、これまでも使われてきた催涙ガスが使われただけでなく、警察は防弾チョッキを着用し、M4カービンとスタングレネード(殺傷力のない手投げ弾)を手にした部隊を配置した。

 

ある写真は、戦闘服を着た警察官が、装甲車の上に座ってスナイパーライフル(狙撃銃)に指をかけている様子を写している。この写真はインターネット上で爆発的に広まった。

 

 13日には、抗議デモを報道していた複数のジャーナリストが拘束され、欧州安保協力機構(Organization for Security and Cooperation in EuropeOSCE)が報道関係者に対する「威嚇」だとして強く非難。バラク・オバマ(BarackObama)大統領も14日、「警察に対する暴力は許されないが、治安当局による過剰な実力行使も正当化されない」と発言し、事態の沈静化を図った。

 

■軍の余剰武器を警察に与える「1033プログラム」

 

多くの国民は、1990年代に始まった「1033プログラム」が現在の状況を作り出したと考えている。この枠組みにより、国防総省は軍レベルの装備の余剰品を、米国全土の警察に寄贈し、いわばリサイクルすることができる。ファーガソンの警察も、この枠組みの恩恵を受けたおよそ8000の地方警察のひとつだ。

 

米国自由人権協会(AmericanCivil Liberties UnionACLU)のカラ・ダンスキー(Kara Dansky)さんは、「1033プログラムが始まって以降、地域の警察は戦闘用に作られた武器や備品をため込んでいる」と語った。ダンスキーさんは、以前よりも頻繁に警察特殊部隊(Special Weapons and TacticsSWAT)が出動している現状についても、その大半は正当化できないと指摘する。

 

2年間にSWATが出動した800例以上を調査したところ、本当の緊急事態といえるのはたったの7%だった。約8割は、少量の禁止薬物などを探すための家宅捜査などだった」

 

一方、アラバマ(Alabama)州カルフーン(Calhoun)郡のラリー・アマーソン(Larry Amerson)保安官は、1033プログラムを歓迎する。同郡では、地雷にも耐えられるMRAP装甲車1台を得たばかりだ。

 

2000年に、精神的に錯乱した男が3人の警官を撃つ事件があった。撃たれた警官らのもとに仲間を送りたかったが、武装した男が銃を撃ち続けていたために近づくことができなかった。自分たちを守ることができなかったから負傷者のもとにかけつける術がなかった。装甲車があれば、そういった危険な状況にも立ち向かうことができる」

 

 2016年の大統領選への立候補が取り沙汰されている共和党のランド・ポール(Rand Paul)上院議員はこの状況に懐疑的だ。

 

同議員は米誌タイム(Time)への寄稿で、「警察には治安を守るという正当な役割があるが、警察と軍の対応は違ったものであるべきだ。ファーガソンで見られた状況は警察行動というより戦争のようだ」と述べ、連邦政府は地方警察の「ミニ軍隊」化を後押ししてしまったと指摘した。「それは大半の米国民が考える警察という概念をはるかに超えてしまっている」(c)AFP/Guillaume DECAMME

 

日本国内で暴動が起きたとき、

日本政府も同様な対応をして暴動を鎮圧するでしょう。

 

警察の機動隊で鎮圧できないときには、

陸上自衛隊が動員されるのは確実です。

 

戦車や狙撃用ライフルを投入すれば、暴動は鎮圧できます。

 

暴動参加者の何人かは虐殺されることになります。