統合失調症に関連する記事が増えたのでまとめます。

まず、科学雑誌ネイチャーに統合失調症の特集があります。

別途、統合失調症という精神疾患の概要が短くまとめられています。


原因

統合失調症の原因は解明されていません。

ドーパミン仮説が提唱されていますが、未だ立証されていません。

最近では、アメリカ国立精神衛生研究所
(National Institute of Mental Health;NIMH)のインゼル所長が
神経発達障害説を提唱しています。

遺伝子に関する研究は活発にされており、

脆弱性遺伝子が原因の候補とされています。

単一の遺伝子でなく、複数の遺伝子が原因という研究結果があります。

ところで、遺伝子、ゲノムなどの研究は、


シナプス

遺伝子レベルで解明されています。

症状

統合失調症の症状としては、妄想が有名です。

電波妄想に関しては、下記の記事があります。





統合失調症の陰性症状は薬の副作用という説もあります。

薬の副作用という説は、否定する人もいます。

診断

光トポグラフィー検査で、精神病の診断をする試みがあります。

治療薬

現在は薬物療法が統合失調症の治療の中心です。

ジプレキサ、クロールプロマジンなどが投薬されます。

オランザピン、リスペリドンなどの
向精神薬が統合失調症の治癒に
さほど有効でないという統計データもあります。

この統計データは別個の記事にもあります。



副作用



などの副作用があります。

重篤な副作用で死亡します。

例えば、ヤンセンファーマのゼプリオンで死者が発生しています。

ゼプリオンについては別個の記事もあります。

副作用で患者さんが死亡して、訴訟に発展した事例もあります。

統合失調症患者は、糖尿病、肥満、高血圧となり、
15年から20年、早死にするという統計もあります。

治験

治療薬を開発するプロセスには、臨床試験があります。

臨床試験では、患者さんの症状が改善したという判断が

曖昧という問題点があります。


統合失調症の動物実験にモデルマウスが使われるのですが、

モデルマウスは、幻聴、妄想などの症状がありません。

モデルマウスについては、別個の記事もあります。


統合失調症の基礎研究には、統合失調症の治療と

結び付かないものもあります。


統合失調症の歴史

1910年、スイスの精神学者、オイゲン・ブロイラーが
統合失調症という医学用語を新たに造語して、
4つのAという症状をまとめています。

明治末期から大正初期にかけて、日本の精神病の実態が調査されています。


様々な治療法

の実態は人体実験です。

現代でも、クロールプロマジンが、治療抵抗性統合失調症の治療に
過剰投与される弊害が指摘されています。

マラリアショック療法、インスリンショック療法、ロボトミー手術をすれば、
患者さんの健康は悪化します。

まとめ

統合失調症の患者さんは、医者に行かない方が
予後がよいという皮肉な結論になっています。

また、医療水準が低い発展途上国では、
医療水準が高い先進国より、
統合失調症の予後がよい、という結果もあり、
統合失調症パラドックスと言われています。

これらの研究結果は、
現在、主流となっている統合失調症の投薬治療が
実は間違っていることを物語っているのです。

換言すると、統合失調症の患者さんが医者にかかると健康を害するのは、
投薬治療が主流の現在でも昔と同様ということです。