[サンフランシスコ 18日 ロイター] 米グーグル<GOOG.O>は15日からの年次開発者会議で、注目を集める「グーグル・グラス」の詳細に迫る4つのセッションを開催した。会場では混雑するトイレなど、あちこちでこの眼鏡型端末を身につける人を見かけたが、セッションには端末を利用する際のエチケットをテーマにしたものはなかった。
動画の録画やインターネットが可能なグーグル・グラスは現在、一部の利用者にしか提供されていないが、既に今年最も話題を集めるガジェット(小型機器)となっている。マニアの注目を集める一方で、これまで想像しなかったプライバシー侵害や規則違反につながる可能性があるとして、議員からカジノ経営者まで幅広い分野の関係者が懸念を抱いている。
(中略)
業界の専門家らは、グーグル・グラスが手持ち型機器に比べ、人知れず動画を録画できることから、悪用される可能性があると指摘する。一方、グーグルや一部の初期ユーザーは、プライバシー懸念は大げさだと主張。同端末も従来のビデオカメラのように、録画時には相手に分かるよう小さなライトが点灯するという。
年次開発者会議に参加した複数のユーザーは、スポーツジムのロッカーや会社の会議など、着用すべきでない場所では端末を外すと話す。ワシントン出身のウェブ開発者マイケル・エバンス氏は、同端末が映画のような長時間は録画できないスペックだが、映画鑑賞では外したとコメント。同氏は「映画館から追い出される最初の男になりたくなかったから」と話した。
<グーグル・グラス禁止>
グーグル・グラスは、眼鏡フレームに切手サイズの電子スクリーン機器が取り付けられた端末。動画が撮影できるほか、電子メールへのアクセス、ナビゲーション情報の提供、ユーザーの携帯にワイヤレス通信することでインターネットから情報を検索することもできる。
グーグルのエリック・シュミット会長は4月、ハーバード大学での講演で、ウェアラブルコンピューターの新たな世界に関する懸念を否定。「変化を怖がる人や社会がいずれ順応すると分からない人たちの批判は必ずある」と指摘した。
また、シュミット会長はグーグル・グラスの使用に適さない場所があることを認めたが、時間とともに新しいエチケットのルールができるだろうとの考えを示した。
実際のところ、携帯電話や無線ヘッドホンなど、かつて懸念が持ち上がった過去の技術革新も、バスの中で大声で会話しないとか会議で着信音を切るといったエチケット上の暗黙のルールが今では存在する。
(中略)
<個人情報をめぐる過去の問題>
立法府もグーグル・グラスへの対応を検討し始めた。16日には、連邦議会の議員8人がグーグルのラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)宛てに書簡を送り、顔認識機能の有無など、同端末のさまざまなプライバシー問題について詳細に回答するよう求めた。
グーグルは、端末に顔認識機能は組み込まれておらず、強力なプライバシー保護が採用されなければ、同機能を導入する計画はないとしている。
年次開発者会議ではグーグル・グラスに関するオープンディスカッションも行われたが、その場で同端末の開発チームがプライバシーについて答え、社会的な影響やエチケットの問題が製品開発において大きな焦点になっていると明らかにした。
グーグル・グラスに対する懸念は、グーグルの個人情報をめぐる過去の問題が原因になっている可能性もある。同社は2010年、同社の地図情報サービス「ストリートビュー」の撮影車両が住宅の無線ネットワークからパスワードや個人情報を収集していたと明らかにした。
プライバシー関連問題を専門とする非営利団体「エレクトロニック・プライバシー・インフォメーション・センター」の責任者マーク・ロテンバーグ氏は、「サービス提供者がグーグルであるという事実が、プライバシーの問題につながっている」と見る。同氏が主に懸念するのは、端末によって収集される音声、動画、位置などのあらゆる情報がグーグルのデータセンターに集まることだという。
(以下、省略)
(ロイター日本語サービス 原文:Alexei Oreskovic、
動画の録画やインターネットが可能なグーグル・グラスは現在、一部の利用者にしか提供されていないが、既に今年最も話題を集めるガジェット(小型機器)となっている。マニアの注目を集める一方で、これまで想像しなかったプライバシー侵害や規則違反につながる可能性があるとして、議員からカジノ経営者まで幅広い分野の関係者が懸念を抱いている。
(中略)
業界の専門家らは、グーグル・グラスが手持ち型機器に比べ、人知れず動画を録画できることから、悪用される可能性があると指摘する。一方、グーグルや一部の初期ユーザーは、プライバシー懸念は大げさだと主張。同端末も従来のビデオカメラのように、録画時には相手に分かるよう小さなライトが点灯するという。
年次開発者会議に参加した複数のユーザーは、スポーツジムのロッカーや会社の会議など、着用すべきでない場所では端末を外すと話す。ワシントン出身のウェブ開発者マイケル・エバンス氏は、同端末が映画のような長時間は録画できないスペックだが、映画鑑賞では外したとコメント。同氏は「映画館から追い出される最初の男になりたくなかったから」と話した。
<グーグル・グラス禁止>
グーグル・グラスは、眼鏡フレームに切手サイズの電子スクリーン機器が取り付けられた端末。動画が撮影できるほか、電子メールへのアクセス、ナビゲーション情報の提供、ユーザーの携帯にワイヤレス通信することでインターネットから情報を検索することもできる。
グーグルのエリック・シュミット会長は4月、ハーバード大学での講演で、ウェアラブルコンピューターの新たな世界に関する懸念を否定。「変化を怖がる人や社会がいずれ順応すると分からない人たちの批判は必ずある」と指摘した。
また、シュミット会長はグーグル・グラスの使用に適さない場所があることを認めたが、時間とともに新しいエチケットのルールができるだろうとの考えを示した。
実際のところ、携帯電話や無線ヘッドホンなど、かつて懸念が持ち上がった過去の技術革新も、バスの中で大声で会話しないとか会議で着信音を切るといったエチケット上の暗黙のルールが今では存在する。
(中略)
<個人情報をめぐる過去の問題>
立法府もグーグル・グラスへの対応を検討し始めた。16日には、連邦議会の議員8人がグーグルのラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)宛てに書簡を送り、顔認識機能の有無など、同端末のさまざまなプライバシー問題について詳細に回答するよう求めた。
グーグルは、端末に顔認識機能は組み込まれておらず、強力なプライバシー保護が採用されなければ、同機能を導入する計画はないとしている。
年次開発者会議ではグーグル・グラスに関するオープンディスカッションも行われたが、その場で同端末の開発チームがプライバシーについて答え、社会的な影響やエチケットの問題が製品開発において大きな焦点になっていると明らかにした。
グーグル・グラスに対する懸念は、グーグルの個人情報をめぐる過去の問題が原因になっている可能性もある。同社は2010年、同社の地図情報サービス「ストリートビュー」の撮影車両が住宅の無線ネットワークからパスワードや個人情報を収集していたと明らかにした。
プライバシー関連問題を専門とする非営利団体「エレクトロニック・プライバシー・インフォメーション・センター」の責任者マーク・ロテンバーグ氏は、「サービス提供者がグーグルであるという事実が、プライバシーの問題につながっている」と見る。同氏が主に懸念するのは、端末によって収集される音声、動画、位置などのあらゆる情報がグーグルのデータセンターに集まることだという。
(以下、省略)
(ロイター日本語サービス 原文:Alexei Oreskovic、
翻訳:橋本俊樹、編集:梅川崇)
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130520-00000060-reut-bus_all
ユーザーとしては、グーグル・グラスは購入したいですよね。
グーグル・グラスはスパイの小道具として最適かもしれません。