昭和15年~昭和20年頃、陸軍登戸研究所は、
電波兵器の研究、開発をしていた。
超短波発振に関する研究は下記の通りである
(「陸軍登戸研究所と謀略戦」 57ページ)
昭和15年
3メートル波 20キロワット
20センチ波 30ワット
昭和16年
2メートル波 10キロワット
20センチ波 50ワット
昭和19年
80センチ波 30キロワット
20センチ波 1キロワット
昭和20年
80センチ波 300キロワット
並列にて 1000キロワット
引用終了
これらの電波をレーダーに応用する開発も進められていた。
ところで、波長が3メートル、2メートルの電波では
マイクロ波聴覚効果は発生しない。
80センチ波の電磁波を連続波でなく、
パルスとして人間の頭部に照射したとき、
マイクロ波聴覚効果が発生する。
欧米のレーダー技師は、第二次世界大戦中に、
レーダーアンテナの近くにいるときに、
経験則としてマイクロ波聴覚効果が現れることが分かっていた。
日本でもマイクロ波聴覚効果は判明していたかもしれない。
著者 渡辺賢二(明治大学文学部非常勤講師)
題名 陸軍登戸研究所と謀略戦
副題 科学者たちの戦争
出版社 吉川弘文館
出版年月日 2012年2月1日