【上海=河崎真澄】香港政府トップの梁振英行政長官は8日夜、緊急記者会見を開き、中国人としての愛国心を学校で教える「国民教育」課程の今年度からの導入計画を、事実上撤回した。民主党など民主派陣営から「中国共産党の一党独裁を美化する内容が教科書に盛られており、洗脳教育だ」との批判が強まり、市民にも反対運動が広がっていた。
親中派の梁長官は、9日投開票の立法会(議会)選でこの問題が焦点となってきたことから、民主派が議席数を伸ばすことを懸念、撤回を決めたとみられる。
国民教育は9月から始まった新年度に新教科として導入され、2015年度にかけて小中高校で段階的に広げていく予定だった。香港紙、明報(電子版)によると、7日まで導入方針を強調していた梁長官が8日になって(1)導入の判断は各学校に委ねる(2)3年以内に全面導入すると決めていた期限は設けない-ことに突然、方針を変更した。
コメント
2012年7月に、香港では、愛国心教育に反発するデモが起きている。
デモにより方針が転換するということは、中国も民主主義なのかもしれない。
香港で愛国心教育に反発するデモが起きたという記事は、下記にある。