仏像にキスして記念撮影、

フランス人観光客3人に有罪判決 スリランカ


【8月23日 AFP】スリランカで21日、仏像にくちづけをしながら記念写真を撮影したとして、フランス人観光客3人に執行猶予付き禁錮6月、罰金1500ルピー(約900円)の有罪判決が言い渡された。


 スリランカの警察当局はAFPに対し、フランス人の女性2人と男性1人は、同国中部キャンディ(Kandy)の仏教寺院を冒とくした罪を認めたと述べた。

 警察によると、女性の1人が仏像のくちびるにキスをしたように見えた他、男性が仏像のポーズの真似をした。これはスリランカの仏教徒の感情を傷つける行為だと警察はゴール(Galle)の治安判事に主張したという。

 3人が記念写真の印刷を国内で申し込んだことから事件が発覚した。「ゴール市警は写真を見た印刷所従業員からの通報を受けて20日に観光客3人を逮捕した。3人が罪を認めたため、本日判決が下された」と警察当局は説明した。3人の執行猶予期間は5年で、治安判事は3人を国外追放処分にせず、釈放したという。

 仏教徒が国民の大多数を占めるスリランカは仏像に敬意を払わない外国人に敏感だ。外国人観光客は控え目な服装でなければ寺院に入ることができない。2010年3月には露出度の高い装いの女性たちが仏像の前に登場するプロモーションビデオを製作したと批判された米歌手のエイコン(Akon)が、スリランカから査証発行を拒否された。(c)AFP

コメント

スリランカでは、フランス人が仏像にキスする行為が、
仏教寺院を冒涜した罪に問われた。

日本の刑法にも類似する規定がないわけではない。

刑法188条1項は、
紳祠、仏教、墓所その他の礼拝所に対して、
公然の不敬な行為をした者は、
6月以下の懲役もしくは禁錮又は10万円以下の罰金に処す
と、定める。

この規定の保護法益は、国民の宗教的敬虔感情又は宗教的自由の保護とされている。

日本では、仏像にキスしても、不敬な行為に該当せず、
刑法188条に抵触しないと解される。

ところで、日本では奈良時代に、国家予算を使って、
東大寺に大仏が建立され、仏教が推進された。

明治時代には、神道が国家で庇護され、天皇が神とされた。

信仰心ある者は、神に逆らわず、神のお告げに従うことを考慮すると、
天皇を中心とする国家を確立するためには、
天皇が神というのは実に便利である。

宗教は、国家が国民を統治するために利用しているという側面がある。

日本では、クリスマス、キリスト教系学校は普及しても、
キリスト教が普及せず、キリスト教徒は人口の1%前後である。

秘密工作を任務とする国家機関が秘密裏にキリスト教の布教を妨害しているのかもしれない。

米軍が開発した「神の声」兵器を使うと、軍隊が神という宗教的存在を利用することができる。「神の声」兵器は、下記の記事に紹介されている。