今回、米国留学中の寮生活と、東大駒場寮の寮生活を対比してみたい。
東大大学院にトップクラスで進学した後、米国の大学院に留学した。
米国の大学院では、最初の1年間は、学生寮(dormitory)で過ごした。
学生寮が、大学のキャンパス内にあるのは、東大駒場寮と同様だった。
もっとも、米国の大学では、徒歩0分ではなく、徒歩5分ぐらいの距離にいた。
米国の大学のキャンパスの敷地は、日本と異なって、塀で囲われていなかった。
キャンパス内のほとんどの建物は、大学の学部が使っているのだが、
ときどき、レストラン、マンションなど民間所有の建物が点在していた。
米国の学生寮は、鉄筋コンクリート製であり、冷暖房、電話が完備しており、更に清潔な個室であった。
東大駒場寮の住環境より格段に向上していた。
東大駒場寮は、人間が住む環境でなかったのだな、と実感したのである。
更に、東大駒場寮の学食は、安いのだけが取り柄。
これに対して、米国の学生寮のカフェテリアでは、サラダがバイキング方式のサラダバー;ジュース、コーヒー、紅茶は飲み放題のドリンクバーであった。
更に、カフェテリアは、清潔で冷暖房が完備。
東大駒場寮の食事と比べると、駒場では虐げられていたのだな、と実感した。
日本からの留学生、駐在員は、アメリカの食事はまずいという人もいる。
日本の学食、寮食で鍛えた味覚では、アメリカの食事はそれなりにおいしく感じられた。
筆者の身長は日本人男性の平均ぐらいである。
米国では、筆者の身長は、平均より若干、低い。
やはり、日本人は、アメリカ人と比べて、栄養が不足しているので、
身長が低いということを体験的に理解してしまう。
ちなみに、日本人の平均身長は、ヨーロッパ諸国の平均と比べても低い。
生化学的に説明すると、成長期に成長ホルモンの分泌が活発であると、身長が高くなる。成長ホルモンは、ポリペプチドという物質であり、タンパク質が分解した物質と近似する。
要するに、タンパク質の摂取量が多い方が、成長ホルモンが分泌しやすくなり、身長が伸びやすく、筋肉も付きやすい。
米国留学中も最初の2年間、テレビ無しの生活をした。
やはり、テレビを見ない生活では、アメリカ人の普通の話題、バスケットボールとか、テレビドラマの話題に付いていけない。
筆者は、ときどき、浮世離れしていることがあるのだが、
これは、テレビの視聴時間が余りにも少なかった影響と考えている。
例えば、テレビ局に就職しようなど考えたこともなかった。