どうも、長かったです。
誰も気づいていない、恒例の夏の長編シリーズ。
陳舜臣、中国の歴史全7巻。
元は全15巻で、その内1巻は索引と人物事典だったか?
それのコンパクトサイズ版です。
大体一冊550ページ。これが長い長い。
そして、これを買ったのが多分高校の時で、
今は無き古書店でセットで売っていたから、
お年玉か何かで買った記憶が・・・・。
それを、30年以上経って読むと言う、
ワインだったら高値間違いなしの読みかた。
参考文献を。
こういう時の為に買っておいた!!
でも、使ってない!!!!!!!!
感想は?何しろ1980年代の書かれた本。
その後の発掘や木簡竹簡の解読でかなり実情とは変わってきている
実情とは今までの古典文献を元とした考古学とですが。
・殷では農具も武器として使えるので、
耕作を終えると毎回回収していた。
・鑑真和尚の名は淳于という。淳于髠の末裔かも。
・滑稽は弁舌が巧みでさわやかと言う意味だった。
・古代中国人は風俗や習慣の違いは史書に載せていたが、
人種の違いはあまり興味が無かったようだ。
・小野妹子は国からの国書が余りにも世情を見ていないので、
途中で廃棄したらしい。中間管理職の辛い所だ。
・唐への留学は短期と長期があった、空海は長期だったら、2年で帰った。
日本に帰ってからの地位の事を心配しての事らしい。
・「荘子」より、民を愛するは民を害(そこ)なうの始めなり。
・元の時代に劉・張・王・李・趙の5姓を皆殺しにしようと言う案が出た。
河南の土地を全て牧場にして、農民を追放する案が可愛く見える。
・統治する時は、少数派に肩入れをするのが基本。
英はインドを統治する時、多数派のヒンドゥー教より
少数派のイスラム教に肩入れをした。
・阿片戦争時に「英吉利」の表記にそれぞれの漢字の横に口へんを入れて書いた。
口へんは禽獣を意味するから、当てつけだ。
・押収した阿片は燃やすのではなく、化学変化で無力化した。
その時に煙が上がったので、燃やしたと言う誤情報が流れた。
ミニ情報はこれ位で、お後は皆さん読んで下さい。
ほんの、3800ページ弱。二月はかかりますよ。
陳舜臣の本は、司馬遼太郎より自分に合う様な気がする。
さて、これでまた図書館生活の始まりです。
間違って、図書館が爆発してなければいいけど。