虎落笛の挑発。 | 『Real Absicht』

虎落笛の挑発。

夕方辺りから風が強くなってきた。


木枯らしにしてはやけにウェットで、且つ馴れ馴れしい風が

窓を激しく揺らしている。






【虎落笛】(もがりぶえ)
 冬の烈風が柵・竹垣などに吹きつけて、笛のような音を発するのをいう。
 冬の季語。
   




今宵のそれは、12月にしては若干異常な質感を帯びた風ではあるが、、、


音のする『風』という括りで思えば、

恐らく自分にとっては、今シーズン初の『虎落笛』である。








…今夜は、とある仲間と話していた。



なにを持って人の強さと決めるのは、些か難しい事。

それは解るのだが。。。






何気ない会話の中に垣間みる『彼なりのクオリティ』

そしてそのクオリティとのギャップに感じる『己の弱さ』



これは、真摯に受け止めなければ。。。




勿論、今夜話をした彼だって、とてつもない『不安』や『不満』の中で

毎日を必死に生きている。

その点は、自分となんら変わりはない。



そもそも日々を無駄に過ごすなんてのは、心底から己を諦めた人間にしか出来ない、

いわば『究極な消耗』なんだと思う。



境遇とか育ちとか、或は受けてきた『教育』だとか、

そんな下らない不可抗力のせいにして、

目前の現実に目を瞑る様な、、、自分はそこまで馬鹿ではない。

そう思っている。




だからこそ感じた『己の弱点』。







活かすまでは至らぬとも、これは受け止めなければならない。









冬という季節中に、虎落笛を聞かせる様な強風とは、

本来比較的「不安定な気候状態」を表す現象なのかも知れない。




不安定な己の心中に鳴り響く何かと、

不安定な気候故の強風がならす『虎落笛』が、

どういう訳か不思議なアンサンブルを行っている。



実に奇妙でこそばゆいハーモニー。。。



いや、これはアンサンブルでは無い。



『冬』というステージの中で、気候と己とが、『成り行き』というコード進行の元に

お互いを目立たせる為に奇を衒った『ソロバトル』を繰り広げている、


そんな事なのかも知れない。







どちらが勝利という事ではない。

お互いに『場を盛り上げる』為に戦う事もある。



そんな時もあるというのは、音楽をやってきて気がついた事。





あらためて、僕はまだ負けてはいない。



今夜はそう思えた。