昨日、劇作家の井上ひさしさんの
台詞(せりふ)に対するこだわりを
ご紹介しました。
台詞はやまとことばでないと、
観客を“置いていってしまう”
んですよね。
そんな“伝わる言葉”の第一人者は、
幼いころ、こんなデタラメ唄を作って
友達と囃(はや)しまわったそうです。
引用ここから
♪誰もいない留守狙い/
盗っ人の泥棒が/
衣類や着物や洋服を/
持ち出して持ってった―
引用ここまで
(24.1.30 読売新聞「編集手帳」より)
いかにもデタラメな唄です。
デタラメ、、、ですよね。
今日も“根っこを掘り出す”
堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。
あなたに感謝ですっ!
何がデタラメか
言葉が重複しています。
(=重言)
(こういう“二重”は
大歓迎なんですけどぉぉ。)
重言とは、
「馬から落馬する」
「頭痛が痛い」のように、
同じ意味の語を重ねたもので、
幼い井上さんは、
大人が力を入れて何かを語るとき、
言葉を重複させ意味を強めるのが
おかしかった、
と。
幼い子どもにからかわれるなんて、
大人はうかうかしていられません。(^^;
でも、、、うっかり
やっちゃうんですよね、
そういうこと。。。
例えば、
「アメリカへ渡米」とか、
「訃報のお知らせ」とか、
「元旦の朝」とか、
「まだ未定」とか、
「あとで後悔する」とか。。。
(元日の朝が「元旦」です。)
さすがに新聞記事では
みかけませんが、
Webで時々見かける
言い回しが「従来(古来)から」。
実をいうと
私も使っちゃったことがあり、
(記者時代の)上司に
こっぴどく叱られました。
「何?その、みっともない言葉。
今度使ったら、原稿見ない
(チェックしない)よ」と。
上司が叱責した理由、
お分かりですよね。
「従来」「古来」という語は、
その中にちゃんと
「~から」「~より」
という意味を含んでいます。
だから「従来から」は、
「以前からから」になっちゃう。
たった4文字とはいえ、
プロとしては許されないミスです。
これに限らず、「重言」は
気を付けていないと
ついついやっちゃいます。
よほど注意しておかないと、
子どもに笑われる。。。( ;∀;)
特に、広報さんは、
ただでさえ書けるスペースが
限られるリリースに
重言を使っちゃうと
モッタイナイです。
一文字でも節約したいですし、
何より記者さんに笑われますしね。
子どもたちに
お手本にしてもらえるような
言葉遣い、していきましょうねー!
ご訪問ありがとうございました。m(_ _)m
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