私が住む大阪市のほとんどの
小学校は、明日から新学期。
新1年生さんはもちろん、
一つ上の学年に進級する皆さんも
ワクワクどきどき、ですよね。(^^ゞ
でもやっぱ、
新しい学年、新しいクラスって
どっか不安。
特に日頃から
「ちょっと変わってる」と言われたり、
ひと味違う趣味を持ってる・・・
なんてお子さんなら、
一層ドキがムネムネか・・・と。
そんなドキがムネムネしている
お子さんに、
“見方は一つじゃない”
というオモシロイ例を
伝えてあげてください。
今日も“根っこを掘り出す”堀美和子のブログに
お越しくださり、ありがとうございます。
あなたに感謝ですっ!
大阪日日新聞に連載中の
「怪し愉しき江戸の化け物」
(筆者:アダム・カバット氏)
からの入れ知恵です。(^^;
上記リンクのとおり、
アメリカ人で日本文学研究者の
カバット先生。
連載の第一回に「ろくろ首」を
取り上げておられました。
「ろくろ首」、ご存知ですよね。
誰もが知るこういう妖怪です。
人をかどわかすとか
とり殺す等の、人間にとって
“甚大な被害”を
及ぼす妖怪ではなく、
ただただ
首を伸ばすだけなんですが、
人間からしたら
不気味なことこの上ない。
しかし、こと妖怪の世界では、
「異風な面(つら)をよいと
心得ているゆへ、、
顔の道具の満足に揃つた者は
至つての醜男(ぶおとこ)なり」
(『怪談(ばけもの)宝初夢』
十返舎一九)
なのだそうです。
つまり、
人間が美しいと思う容貌は、
妖怪にとっては醜い。
妖怪界(?)では、人間が言う
“醜さ”こそが自慢だったようです。
それを前提にカバット先生は、
『化物見越松(ばけものみこしまつ)』
という江戸時代の黄表紙
(≒今のコミック)の中に採録された
こんな話しを披露。
妖怪「三つ目入道」の娘、
お六は立派なろくろ首。
しかし病のせいで首が伸びなくなる。
親は「このままでは婿がもらえない」
と心配する。
いかがでしょう
ろくろ首業界(?)では、
首が伸びるのが当たり前で、
人間のように
“首が伸びない”方が異形。
これを読んだ時、
なんかちょっと目からうろこでした。
私たちが「こうだ」と
思ってる世界って、
ちょっと違うところから
見れば当たり前でも
小学生の行動範囲って、
まだ家と学校と塾と
その周辺くらいしかありません。
そんな割と狭い世界の中では、
人とちょっと違うことが
変に目立ってしまったり、
嫌なことを言われることもある。
でもこの逸話
~ろくろ首の世界と
人間の世界では
評価される点が全く違う~
を知れば、
「違い?
なんぼのもんやねん」
って思える。
そんな違いなんて
世界を見渡せば
ゴロゴロ転がってます。
違い、
エエんとちゃいますか
「違いこそ私の証」と
胸張って通学してほしいです。
(後日談)
ろくろ首のお六さんは
その後どうなったのか
ある日、お花見で人間そっくりの
外見の妖怪を見初め、
もう一度会うことを約束します。
(妖怪のお花見?)
しかし、待ち合わせの時間になっても
現れないろくろ首(男)を待ちかねて、
無意識に首を伸ばしてしまいます。
すると、男の妖怪も
同じ気持ちだったらしく、
向こうの方から
スルスルと男の首が現れ・・・。
偶然ではありましたが出会えて
めでたしめでたし。
ついでにお六さんの
「首が伸びない」病も治って
めでたしめでたし。
お後がよろしいようで。(笑)
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