ここ数日「パーパス」について書いてきて、
ふとこの本に出てきた天然酵母のパン屋さんを
思い出しました。



(余談ですが上記リンクの本には、
 「ワーク・デザイン」の発見
 (新しいオフィス像を探そう)っていう
 一章があって、2009年の発刊なのに、
 今を見通してたようで改めて驚きました。)


そのパン屋さんは、パン好きの方や
〈フジロック〉に行ったことがある方なら、

「あぁ~、あそこね~」と
頷かれるであろうお店。


(フジロックフェスティバルの
 グリーン・ステージ。Wikipediaより)


もう分かりました?(^^)/

東京と長野県にお店のある
「ルヴァン」さんです。


今日も“根っこを掘り出す”堀美和子のブログに
お越しくださり、ありがとうございます。
あなたに感謝ですっ!





「ルヴァン」店主の甲田幹夫さんは、
上記書籍のインタビューで、
こんな趣旨のことをおっしゃってます。


パンが賞味期限とか無農薬、
有機(オーガニック)とかいった
「ラベル」優先になり、
パンではなく商品として流通することに
強い抵抗がある、と。





もちろん“商品”ですから、
買ってもらわないと困る( ;∀;)んですが、


その“買ってもらい方”というか、
“売り方”まで含めて

「味」だとおっしゃる。

 



「誠意を込めてつくる」
「気持ちよく売る」

までが味に含まれる、と。

 


だから
「商売になってしまわないよう、
 まずは気をつける」と。




「売る」とか「売らない」とか、
矛盾してることを述べられているようで、

甲田さんの中では、
お店で働く仲間の中では、

決して矛盾してないんだな、と
深く思ったんですね。

 



この著書にもあるとおり、
食と働の間に「矛盾がない」ことが
この方とお店の「パーパス」なんだろうな、

って思った。


それは例えば、
このWebメディアの記事の中盤に出てくる

「石臼を使っているのは、
 麦の味を大切にしたいから。

 



 製粉会社の麦の製粉は『粉砕』なんですね。
 けれど石臼は『潰す』。

 砕いてしまうと成分が変わってしまう。
 潰しても麦はまだ生きているんですよね。
 だから麦の味も残る…ということです」

という一節からも感じました。

 

 


大学時代、全くの興味だけで^^;、
文系にも関わらず「粉体工学」の先生の
研究室に遊びに行ってた時のこと。

研究室には、
発掘されたものから最近のものまで、
石臼がズラーっと並んでました。


(猫は入ってませんでしたが・・・。(^-^;)



先生の研究室には、大手製粉会社の方が、
入れ替わり立ち替わり相談や助言を求めて
来られていました。

院生・ゼミ生・私のようなたむろってる者等、
その場に居合わせた人が、
その場で石臼でお茶を挽いて差し上げるのが
ならわしでした。お茶


先生の指定で、
「今日はこの臼で挽こうか」と。




臼が違えばお抹茶の味が違ってた。



お客さんと一緒にお茶を味わいながら先生は、

「あぁ、やっぱりこの臼は
 こんな味にしてきよるんですなぁ」


とニコニコ独り言ちておられました。



まさに甲田さんがおっしゃるように、
「臼は持ち味を残す」ってことでした。


 

 


そんな先生でしたから、紛体関連で、
「鳴き砂」の保護活動にも力を入れられたり、


(京都府京丹後市にある琴引浜。
 鳴き砂の浜辺です。
 ここにも何度かゼミ生にくっついて行きました。)


石臼と切っても切れない関係の産業
(意外といっぱい!)と
地域を盛り立てるために、

年末の寒っむい中、雪の結晶
キャンパスにテントを張って
「千本杵餅つき大会!」なんてのを嬉々として
やってらっしゃいましたね~。(笑)

先生の中で、研究と地域貢献と遊びに
「矛盾がなかった」から。



「千本杵餅つき」ってこんなの。
 たくさんの棒でもち米をどつく ^^;って感じです。
 力持ちでなくてもできるので、
 喜んでどつきまわしてました。(笑)

 地域の企業さんや農家さんから、

 あずきや大根、大豆を差し入れてもらって、

 みんなでできたてを頬張りました~びっくりマーク
 

 


「パーパス」があるかないかで、
大きな行き方

~それも生涯に渡る生き方~

が決まってくる。そして、ブレない。

あなたの所にもありますか?「パーパス」。




ご訪問ありがとうございました。m(_ _)m
人気ブログランキングの応援をして頂けると嬉しいです。