千葉県鎌ケ谷市で特許事務所を経営している弁理士かめやまです。
先日の特許相談。
開発中の商品について特許が取れるか否かの調査をしたところ、
A社の特許権を発見。
現在開発中の商品が、A社の特許権侵害になっているかも?
ということで、緊急MTG。
MTGでは、
新製品を販売する前に、侵害成立の可能性を見積り、
侵害成立が濃い場合には、設計変更の検討~
と、商品企画の担当者と、設計者と、特許担当(私)との三つ巴戦です。
設計者は、当初、A社の特許権をみたとき、
この技術は、(非現実的で)使えないし、使わない
と一蹴しておりました。
私の見立てでは、使えない技術だとは思っていなかったので、
結論を急がずに、この特許をよく読み込んでからにしましょう
ということで、
相手の特許権の内容を読み上げながらホワイトボードに図示化して、
特許技術の内容をしめします。
設計者は、
あ~ この特許って、こういう技術なんだ。
なるほど。よくわかりました。
確かに危ないですね
次に、相手の特許発明を理解した後は、侵害の判定です。
今回は、いくつかの部品について設計途中であったため、侵害判定結果はグレー。
侵害判定結果がホワイトに近づくような設計変更について議論。
30分くらい議論し、今後の設計方針を見直し、注意事項を定義しました。
B部品は、これ以上長くしない。
C部品の形状は、円形のままとする。
D部品は、(できれば)使わない。
もし、ここに近づくような設計変更する場合には再度MTGしましょう。
と、今後の設計変更・注意事項について共有しました。
すると、ホワイトボードを熱心に見ていた商品企画の担当者から
あれ?
相手の特許技術は、○○用途のための技術ですよね
うちでは、○○用途ではなく、市場ではまだ出回っていない△△用途。
なので、△△用途を強調する形の特許ってとれたりするんじゃないですか?
とボソボソっとコメント。
あ~確かに。
△△用途のストーリができれば、
相手の特許を回避した仕様について特許取得もできそうですね。
まずは、調査から始めてみましょうか?
とコメントしました。
今回のMTGは、商品企画の担当者と、設計者と、特許担当(私)との三つ巴戦。
他社特許権の侵害疑惑(ピンチ)からスタートしましたが、
他社特許の分析
他社特許と自社商品の対比
自社の弱み・強みを見出す
自社に弱み(侵害)を回避する設計変更
自社に強みについて特許の検討(←今ここ)
自社に強みについて特許取得
という形で議事が進行しました。
他社特許権の侵害疑惑(ピンチ)から、
特許の取得(チャンス)へ切り替えるのも弁理士の仕事です。
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市川工業高校での授業「高校生の起業模擬体験プログラム」が本になりました。
高校生とやってみた デザイン思考のプロセス術
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別のショップのリンクを追加・編集
デザイン思考の取り組みによって、私個人が得たものは、
起業・経営における落とし穴
社員指導における落とし穴
夫婦生活における落とし穴
です(笑)
本を読まれた方の生活がより良いものとなれば幸いです。
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