千葉県鎌ケ谷市在住の弁理士かめやまです。
数年前の話。
特許の審査の案件。
当初のお客様。
特許が欲しい範囲として「100の範囲」を主張。
実際の審査では、
30%の範囲は認めた。
が、残りの70%の範囲は、ダメじゃないですか?
との審査官の見解。
特許がもらえることはほぼ確実。
ですが、審査官がOKがもらえた範囲だけで、
ビジネス上有利にすすめるものか否かは別問題・・・
今回の場合はどうなのだろうか?
お客様のビジネスモデルを考えると・・・
ポジションは守れるのか?
交渉力は高くなるのか?
うーん
お客様に
当初の30%の範囲は、特許になりそうです。
が、残り70%は厳しい。
本当のところ
残りを取らないとビジネス上有利にならないのでは?
と確認。
そうです。その通りです。
妥協しても、残り65%です。
とお客様。
ということで
残り70%をぶんどってこい!
というミッションの下、審査官とタイマン
お互いに意見交換
審査官が読み飛ばしてしまった部分や、
読んでいてもあまり重要視されていない部分を説明したり・・・
又は、
審査官の中でひっかかっているものを引き出し・・・
小一時間
結論としては、
残り65%に対してOKとなる条件を見つけ
特許査定に!
使える特許と使えない特許の分岐点
冒頭の「30%の範囲は認めた。」との審査官の見解。
確かに、特許がもらえることはほぼ確実。
ここで安心してしまうと、使えない特許に陥る可能性も・・・
なので、
審査官が認めた範囲がビジネス上有利になる特許の形になっているのか?
これをお客様と摺り合わせ・・・
出願時と審査時には事業環境が変わっていることも珍しくなく・・・
なので、ここ「も」踏まえて摺り合わせ。
例えば、
OKといわれた範囲は、今はビジネス上の価値がなく
NGと言われている範囲のみに価値があり、
ここを取りに行くケースもあります。
手間はかかりますが、ここを怠ると・・・
使えない特許への誘導につながり、
ひいては業界にとってもマイナス。
そう考えると、
特許や商標登録の査定率
これを目標に掲げると、
お客様も査定率へ期待してしまう・・・
結果、
ビジネスの成功というゴール
から
査定というゴール
へとすり替わり・・・
結果、使えない権利を誘導しかねず・・・
なんだ、特許や商標登録って意味ないわね!
と・・・
最終的に、自分の首を絞めちゃうのは?
と思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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