今日 2月6日は、ピアニスト クラウディオ・アラウの誕生日である。
クラウディオ・アラウ・レオン（1903～1991）は、南米チリ出身の主にアメリカを中心に活動したピアニストであり、20世紀を代表するピアノの巨匠の一人である。
眼科医の父とアマチュア・ピアニストの母の間に生まれる。幼時より才能を示し、チリ政府から奨学金を受け、ドイツのベルリンに留学する。同地のシュテルン音楽院で、リストの高弟であったドイツのピアニストでピアノ教師のマルティン・クラウゼ（1853～1918）に師事する。（スイス出身のエトヴィン・フィッシャー（1886～1960）は、同門にあたる。）
1914年にベルリンでデビューし、以後ヨーロッパ各地で大指揮者のニキシュ、メンゲルベルク、フルトヴェングラーらとの共演、また、ソロ活動を行い、ヨーロッパでの名声を確立する。1919年及び20年にリスト賞を受賞し、翌21年南米に帰国し、アルゼンチンやチリで演奏を行う。その後22年にロンドン、23年にアメリカにデビューし、1924～40年までシュテルン音楽院教授を務め、その間1927年には、ジュネーブ国際コンクールで優勝している。1941年にカーネギー・ホールでのリサイタルで大成功を収め、それから後アメリカに定住し、第二次大戦後は世界各地で演奏活動を行った。
1970年、ボンのベートーヴェン生誕200年記念祭で、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第5番」やピアノソナタ全曲演奏を行い、ドイツ連邦功労十字勲章を受ける。レパートリーの中でも特に、ドイツ・ロマン派に優れた解釈の演奏をしたと評価されている。
今日ご紹介するフランツ・リスト（1811～1886）の「超絶技巧練習曲集」は、「12の超絶技巧練習曲」とも呼ばれ、全12曲からなる。1826年（15歳の時）、「初稿」を出版し、26歳の1837年に「第2稿」、そして、1852年（41歳の時）、今日最も頻繁に演奏される「第3稿」を出版する。第3版（第3稿）の12曲の構成は以下の通りである。（第4曲の「マゼッパ」は、フランスのロマン主義の詩人で小説家でもあったヴィクトル・ユゴー（1802～1885）の叙事詩『マゼッパ』に感銘を受けて作曲したとされる。
・第1曲：ハ長調「前奏曲」（Preludio）
Allegro con fuoco
・第2曲：イ短調「揺らめく炎」（Fusees）
Allegro non molto
・第3曲：ヘ長調「風景」（Paysage）
Allegro sempre legato
・第4曲：ニ短調「マゼッパ」（Mazeppa）
Allegretto
・第5曲：変ロ長調「鬼火」（Feux follets）
Moderato
・第6曲：ト短調「幻影」（Vision）
Molto agitato
・第7曲：変ホ長調「英雄」（Eroica）
Allegretto con molto espressione
・第8曲：ハ短調「荒野の狩」（Wilde Jagd）
Allegro con spirito
・第9曲：変イ長調「回想」（Ricordanza）
Allegro grazioso
・第10曲：ヘ短調「熱情」（Appassionata）
Moderato
・第11曲：変ニ長調「夕べの調べ」（Harmonies du soir）
Allegro grazioso
・第12曲：変ロ短調「雪あらし」（Chasse-neige）
Allegro non troppo
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（□１～３□は、同演奏）
□１□（演奏時間：約66分）
■１■ 「超絶技巧練習曲集」S.139 R.2b □ ▶ Claudio Arrau plays Liszt - 12 Trascendental Etudes - YouTube
□２□
■２■ 「超絶技巧練習曲集」S.139 R.2b □ ▶ Claudio Arrau plays Liszt 12 Trascendental Etudes - YouTube
□３□
■３■ 「超絶技巧練習曲集」S.139 R.2b □ ▶ Claudio Arrau plays Liszt's Transcendental Etudes S139 - YouTube
□参考動画１□（演奏時間：約55分）
■参考動画１■ 「超絶技巧練習曲集」S.139 R.2b □ ▶ Berezovsky plays Liszt's Transcendental etudes S139 - YouTube
□参考動画２□（演奏時間：約67分）
■参考動画２■ 「超絶技巧練習曲集」S.139 R.2b □ ▶ Nelson Goerner plays Liszt Trascendental Etudes - YouTube
ハンガリー 50フォリント 1961年発行
リスト 「生誕150年」
