フランツ・リスト  交響詩「英雄の嘆き」S.102(R.419) | クラシックばっか 時空間

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 今日 11月10日は、フランツ・リスト(1811~1886)の交響詩「英雄の嘆き」S.102(R.419)が初演された日である。

 本「交響詩」は、リストの書いた 全13曲の「交響詩」中、8番目にあたる。

 基本的な構想は、1930年に起こったフランスの七月革命に触発されて、「革命交響曲」として計画されたものであった。しかし、第1楽章を中心としたスケッチを書いたのみで完成されずに放置されたままになっていた。

 その後1848年頃からヨーロッパ各地で革命が起こり始めると、ほぼ20年も前の計画を思い起こし、再び構想を練り直し、5楽章からなる大規模な「革命交響曲」を計画する。直接のきっかけとなったのは、1849年のハンガリーの内乱であったとされる。

 しかし、出来上がったのは、結局1830年のスケッチにもとづいた第1楽章だけであり、交響曲としては完成しなかった。1849~50年にかけてその楽章を交響詩としてまとめ上げたのが 今日ご紹介する「英雄の嘆き」である。

 初演は、1857年の今日、11月10日にヴレスラウ(独語)(現在はポーランド領で、ドルヌィ・シロンスク県の県都 ヴロツワフ(ポーランド西部にある第4の都市))にて、モーリッツ・シェーンの指揮により行われた。また同年(57年)にライプツィヒのブライトコプフ・ウント・ヘンテル社から初版が刊行されている。

  本交響詩「英雄の嘆き」のスコアに付けられた序文で、リストは以下のように述べている。「この曲は革命の経過を描いた標題的な音楽ではなく、戦いで傷ついた勇敢な人々の悲痛な歌であり、死んだ英雄を悼む葬送の曲である」と。


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                        (演奏時間:合計約18分)
□2-1□
■■(2-1) 交響詩「英雄の嘆き」S.102(R.419)□ ▶ Franz Liszt - Héroïde funèbre (Symphonic Poem No. 8), S. 102 (1/2) - YouTube
□2-2□
■■(2-2) 交響詩「英雄の嘆き」S.102(R.419)□ ▶ Franz Liszt - Héroïde funèbre (Symphonic Poem No. 8), S. 102 (2/2) - YouTube


□参考□(演奏時間:約27分)
■参考■ 交響詩「英雄の嘆き」S.102(R.419)□ ▶ Liszt - Héroïde funèbre - YouTube