私は最低賃金を上げる事には賛成ですが、反対です。

 

まずは政府や評論家の言う、最低賃金アップネタとしての内部留保について話します。

 

【内部留保とは?】

内部留保とは、利益余剰金が正式な名前ですが、一般の方にわかるように言うと、「株主に分配する利益」です。
なので、賃金に全く関係が無いのです。

にも拘らず、政府や評論家は「株主に分配する利益」を、賃金に回せば?というような話をしています。

もしあなたが株主ならどうでしょう?100万円の株を手にしており、その会社が利益をだした。

ところが、会社の方針で、あなたへの配当金を賃金に回すので、配当金はなくなります、と言われたら?

納得できないでしょうし、株を引き上げますよね?

では、配当しないのはなぜか?なぜ、留保しているのか?

 

【配当しないお金をどう使う?】

投資です。

あなたは株主です。企業から、「配当金をあなたに分配しないで、投資に回してより利益を確保を目指しますがいいですか?」

と言われたらどうでしょう?OKいいますよね?

そのための、配当しないお金=内部留保です。

それが、1年留保するのか、10年なのかは企業によりますよね。

 

では次に、賃金についてです。

【賃金は売上から支払いされる】

賃金は会社の利益から払うわけではありません。

経営者ならだれでもわかる事。サラリーマンの方にはわからないかもなので、解説します。

 

わかりやすく、

・100万円の商品があり

・社員あなたの給与が額面が30万

・社長の取り分30万

とします。

 

この商品の内訳はこんな感じです。

[100万円の商品]

内訳

・会社の事務所費用 10万

・電気光熱費 10万

・商品の原価または製造費 10万

・あなたの給与 30万

・社長の取り分 30万

=ここまでで、90万円です。

残り10万円が利益です。

 

このように、給与は商品の売価の中に入れて販売を行います。でなければ、会社は倒産します。

 

では、給与アップした場合はどうなるか?

あなたの給与を40万にしたとします。社長は30万のままです。

その場合、100万円の商品は110万で販売しなければなりません。

でなければ、会社の利益はゼロになります。

 

そう、つまり、給与をアップする=売価を上げる と言う形になります。

もし、そのような事をしていない会社に勤めていたら、考え直さなければいけません。

 

ちなみに、10万円の利益=これが内部留保です。

質問です。

この10万円の利益から増えた分の給与を払ったらどうなるでしょう?

会社は利益ゼロになりますね。

 

では次に、最低賃金を上げるとどうなるか?

【最低賃金を上げると】

もうわかりますよね、そのまま売価が上がります。今まで100万円の商品は110万円になります。

ですが、ここで1つ応用します。

実は、あなたの給与を30万→40万にするには、単に売価を10万アップでは済まないのです!

それには、社保があるからです。

社保は半分が会社負担と言われていますが、それは詭弁です。

実際、経営者は、会社負担分の社保を加味した上で、あなたを雇用します。

例えば、給与・額面が30万であれば、実質は36万くらいの経費としてみなします。

話がそれるのであまり深くは書きませんが、会社はあなたに30万の仕事はさせていません。

36万の仕事をさせます。別にブラックではなく健全な経営です。

 

話を戻すと、30万→40万にすると、実質は48万くらいで計算しますので、売価を118万にしないと割に合わなくなります。

これが最低賃金を上げた時の、1つの企業で見た時の動きです。

では、これを国内の全企業に充てるとどうなるでしょうか?

 

【最低賃金1500円になると】

全部の企業で売価があがります。例えば・・・コカ・コーラが200円になります。マックは1200円になります。

全部の企業で給与があがります。例えば・・・あなたの給与は40万になります。

質問です。あなたの手元に残るお金は変わるでしょうか?

答え。変わらないか下がります。上がったらラッキーですね。

 

これは日本円の価値が上がったわけではなく、単に見せかけの上りにすぎません。

つまり本当にバブルです。バブル=中身のない、実需用がない経済です。

さらに、現在は円安。より円の価値が無い事を国内においても表現してしまうことになり、ハイパーインフレに向かっていると言えます。