八王子 Oさんの家のリフォーム

 

 

築42年の木造一戸建てにお住まいのOさん。

「地震でも安心して住める家にしたい」と、2022年2月から大型リフォーム工事がスタートしました。

 

3月上旬、工事現場に見学に行ってきました。

 

都内はポカポカ陽気が続いていて、遠足気分で高尾の駅に降りたら、寒っ!!となりまして。

 

現場で作業中の大工さんに「都内より5度くらい寒いですね」と言ったら

「昨日は雪が降ってたよ」と言われて、びっくりしました。

 

 

さて、今回のリフォーム現場での、わたしの興味は

「補強工事ってどんなことするの?」というポイントです。

 

 

Oさんの家は築42年。

40年以上前に建てられた家は、古い建築基準法に基づいて建てられているので、建物の強度が低いそうで…。

 

「地震でも安心して住める家」にするための補強工事って、どんなことをするのか…勉強してきたいと思います。

 

 

 

木造部分の補強

木造部分の補強 その① 金物補強

柱と梁、柱と土台、梁と梁、それぞれの接合部に錆びないステンレス製の金具を取り付けてあります。これで強度が増すんですね。

↑柱・梁・筋交いの接合部分を金具で補強

 

2階の梁の「火打ち」と呼ばれる部分を金具で補強

 

 

木と木の接合部分に金具をつけて強度を保つわけですが、

この金具。あちらこちらにたくさんつければ強度が上がる…というわけではないらしいのです。

 

金具をつけ過ぎると、金具の重さで家が弱くなることもあるそうで…。

 

家の形、窓の大きさ、柱や梁の位置を把握して、構造計算を行い、その結果に照らし合わせて、適材適所に金具を施工します。

 

 

 

 

木造部分の補強 その② 梁補強

 
新しく梁を追加して補強します。(画像ではまだ追加の梁は入っていません)
この梁を追加することで、柱を一本とっても大丈夫な強度が出るそうです。(構造計算で確認)
 
柱をとることが出来たら、大空間の間取りも可能ですね。
 
 

木造部分の補強 その③ 壁補強

構造計算に基づき、必要な壁に構造用合板を設置します。
柱や梁だけでなく、壁でも家を支えて強度を増すのですね。
 
 
 

 

基礎部分の補強

 

基礎部分の補強

柱や梁を強くしても足元の基礎が丈夫でないと、耐震性を発揮できません。

Oさんの家では、もともとあった基礎に鉄筋コンクリート造の基礎を足して頑丈な基礎をつくっていました。

 

 

 

↑白線で囲まれているのが既存の基礎。赤の部分が新しく増し打ちした鉄筋コンクリートの基礎。基礎が太く感情になりました。

 

 

 

ふたつの補強で地震に強い家に

 

「木造の構造部分」と「基礎部分」、ふたつの補強で、Oさんの家は耐震性能2等級の強さになりました。

災害時の避難所として指定される学校などの公共施設は耐震性能2等級以上の強度だそうですよ。

これで、大きな地震がきても安心です。

 

 

 

永持ちする家づくり&リフォーム「エアサイクルハウジング」 スタッフ 正田純子