~2019年

CEA <消化器系がん> 基準値5以下
大腸、胃、肝臓などの消化器系がんで高値を示します。各種がんの確定診断における極めて重要な補助検査および治療後の経過観察における重要な指標として現在最も利用されている腫瘍マーカーです。
癌細胞以外の正常細胞でも産生され、肝臓と腎臓で代謝されるため、肝炎・肝硬変、膵炎、糖尿病、肺疾患、腎不全などの良性疾患でも血中濃度が上昇すること、さらに健常者においても加齢や喫煙により軽度上昇することはよく知られています。
CA19-9 <膵臓・胆嚢・胆管がん> 基準値37以下
膵炎、胆石症などのがん以外の消化器系疾患でも高値を示します。CA19-9はヒトの膵管、胆管、胆嚢、唾液腺、気管支腺、前立腺、胃、大腸、子宮内膜に局在し、これらの癌化により大量に産生されます。
特に、膵癌、胆管癌、胆嚢癌で80~90%、胃癌、大腸癌で30~50%の陽性率を示し、消化器系癌の腫瘍マーカーとして最も多く利用されています。ただし、早期癌での陽性率は低くスクリーニングには不適で、治療再発のモニターとして有用です。
特に、膵癌、胆管癌、胆嚢癌で80~90%、胃癌、大腸癌で30~50%の陽性率を示し、消化器系癌の腫瘍マーカーとして最も多く利用されています。ただし、早期癌での陽性率は低くスクリーニングには不適で、治療再発のモニターとして有用です。
CA125 基準値35以下
婦人科領域で最も多用されている腫瘍マーカーで、卵巣がん全体では70~80%の陽性率を示し、診断や治療効果判定、予後の推測、再発予測のモニタリングに有用であり、時に消化器がんのマーカーとしても用いられることがあります。
消化器がんでも20~30%の陽性率を示しますが比較的低い値の場合が多く、CA125値が高値である場合は腹膜播種を予測する上で重要といわれています。