『これ見よがし家物語』 第8話「覚醒マウント村」 | Eu sou Homeopata -Remédios da Galáxia-

 

引き寄せマウント村から帰った夜。


👨‍💼父

「最近気付いたんだが・・・」


👩母

「何?」


👨‍💼父

「世の中にはマウント村が多すぎる。」


👦長男

「たしかに。」


👧長女

「でも最後は覚醒だよ。」


👨‍💼父

「何が?」


👧長女

「全部を超えるやつ。」


その時。

スマホに広告。

📱✨

『あなたはまだ本当の自分を知らない』


全員

「出た。」


翌週。

家族は覚醒セミナーへ。


講師

「皆さんはまだ眠っています。」


会場拍手。


講師

「本当のあなたは目覚めていません。」


会場拍手。


講師

「私は目覚めました。」


会場大拍手。


👨‍💼父

「いつ?」


講師

「去年です。」


👨‍💼父

「最近だな。」


講師

「それまでは普通の会社員でした。」


👩母

「今は?」


講師

「覚醒講師です。」


👦長男

「転職だった。」


数日後。

家族は噂を聞く。

🌟覚醒マウント村🌟

そこには究極の目覚めた人々がいるらしい。


到着。


村人A

「私は一度覚醒しました。」


村人B

「私は三度覚醒しました。」


村人C

「私は毎月覚醒しています。」


👨‍💼父

「定期メンテナンスみたいだな。」


さらに奥へ。


村長がいた。


🧙村長

「私は完全覚醒しています。」


全員

「おおーー!」


🧙村長

「二十四時間。」


全員

「おおーー!!」


🧙村長

「寝ている時も。」


全員

「おおーー!!」


🧙村長

「ただし昼食後は少し眠い。」


・・・


👦長男

「覚醒してても眠いんだ。」


🧙村長

「人間だから。」


さらに奥へ。


一人の老人が草むしりをしていた。


👴老人

「こんにちは。」


普通である。

非常に普通である。


👩母

「あの人は覚醒者ですか?」


🧙村長

「たぶん。」


👧長女

「たぶん?」


🧙村長

「本人がそういう話をしない。」


👨‍💼父

「じゃあ何してるの?」


🧙村長

「畑。」


👦長男

「他は?」


🧙村長

「散歩。」


👧長女

「他は?」


🧙村長

「昼寝。」


沈黙。


👨‍💼父

「それだけ?」


🧙村長

「それだけ。」


👨‍💼父

「幸せそうだけど。」


🧙村長

「幸せだからな。」


👨‍💼父

「覚醒したから?」


🧙村長

「いや。」


👨‍💼父

「え?」


🧙村長

「比べるのをやめたから。」


・・・


風が吹く。


長女のスマホが静かに閉じられる。


帰り道。


「気付いた。」


「何?」


「ブランドマウント。」


長女

「自然派マウント。」


長男

「気功マウント。」


「引き寄せマウント。」


「ワン。」


「覚醒マウント。」


全員

「全部同じだ。」


その瞬間。

後ろから村長の声。


🧙村長

「その気付きはレベル6です。」


👨‍💼父

「まだあるの!?」


🧙村長

「もちろん。」


👨‍💼父

「次は何。」


🧙村長

「先生マウント村。」


👩母

「嫌な予感しかしない。」


👦長男

「最終ボス感ある。」


👧長女

「行くしかない。」


🐶

(帰りたい)


これ見よがし家、

またしても敗北。

つづく。