こんにちは。

個別指導パスエイドです。

 

ちょっと社会問題にもなったことのある、「定期テストの過去問を塾で配る」ことについて当塾の見解も含めて書いてみようと思います。

 

塾で過去問を配ることに賛成派の人は

・同じ問題がでるかもしれないのでそれを勉強すれば点が取れるから助かる

・自分の弱点を把握できるからそこを勉強してテストに臨める

・塾はビジネスなのだからこういったことをするのは当然

 

などの意見が出てきます。

 

一方で反対派からは、

・そもそも著作権的に好ましいことではない

・同じ問題がでて高得点をとってもそれはズルではないか

・塾に行ってないともらえないのは不平等ではないか

 

などの意見があります。

 

当塾としては、定期テストの過去問を「配布することはありません!」もちろん定期テストの問題を見せてもらい、生徒が何ができて、できていなかったのか、今後に向けての指導方針を検討することはあります。また、どんな問題が出題されたのか分析して来年度の指導に活かすこともあります。

 

しかし、過去問を配布してしまうと、生徒がそれに甘えて勉強しなくなるということもあります。どうせ過去問をやればできるのだからという意識では高校受験は戦うことができないと考えています。

 

実は10年ほど前に、ある中学校で昨年度の問題と全く同じ問題が出たことがあります。科目は中3理科です。年度だけが変えられて、問題は一言一句全く同じでした。ここからは想像ですが、パソコン上に昨年の定期試験の問題がファイルで残っていて、試験範囲も同じだから問題も同じでいいのだろうとその先生は判断されたのだと思われます。中3で内申点が大切な時期の定期テストで、これはまずいだろうとある保護者が中学校に申し出をしたことも記憶しています。

他の塾では過去問を配っていたのか、配っていなかったのかはわかりませんが、過去問で恩恵を受けた生徒がいたならさすがにそれは問題だと思います。また、塾で配布していなくても兄姉から過去問をもらうこともあるので、中学校の先生は全く同じ問題を出してはいけないという認識をもっと持たなくてはなりませんね。

 

塾は生徒に学習習慣を身に付けさせ、意識を高めさせテストや受験に出るものを覚えさせ、定着させていくものだと考えています。自信のない塾や講師は、過去問を配布することで生徒・保護者を喜ばせようとしますが、これは本質だとは全く思えません。もちろん入試には通用しない邪道です。本当に成績を上げる、志望校に合格したいならきちんと勉強して、成績を取っていってほしいものですね。