6/14 日本経済新聞社説より | パスカル進学教室 教室長のブログ

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千葉県茂原市にある学習塾、パスカル進学教室の教室長の雑記です。
学生さんや保護者の方々に役立つような情報を配信できたら…と思います。

トウモロコシ最高値の警告


 世界のトウモロコシ価格の指標になるシカゴ市場の先物相場が先週、連日で史上最高値を更新した。食糧高騰は新興国でインフレ圧力を強め、慢性的な栄養不足に苦しむ飢餓人口の増大や政情不安にもつながる。各国政府は市場が発する警告に耳を傾け、対応を急ぐべきだ。


 トウモロコシのシカゴ相場は前年同期の2倍以上に上昇している。世界生産の4割を占める米国産地の天候不順から、今年の生産量は期待ほど増えないとの見方が市場で広がり、相場の上昇が加速した。


 トウモロコシや小麦の世界在庫が底をついたわけではない。食糧高騰の背景にあるのは、世界人口の増加と新興国の経済成長で急速に需要が増え、このままでは供給が追いつかなくなる、という不安感だ。


 ロシアは小麦など穀物の禁輸措置を7月1日に解除すると決めたが、小麦相場は前年を7割強も上回る水準で高止まりしている。


 市場の不安を解消するためには、アジアやアフリカでも農業用水を確保して農地を増やし、肥料や品種改良で農業の生産性を高める対策が欠かせない。水処理などでは日本企業も高い技術力を生かせる。


 各国政府や有力企業が参加する世界経済フォーラムの東アジア会議が12日にジャカルタで始まり、開催国のインドネシアとユニリーバなどの企業は共同で食糧増産に取り組むことを決めた。こうした連携をもっと広げてほしい。


 農業生産を増やす中長期の対策と同時に、各国には投資資金への警戒も求められる。英金融大手の調べで、今年1~3月に穀物などの農産物市場に流入した投資資金は71億ドル(約5700億円)と石油などエネルギー分野の68億ドルを超えた。


 景気の先行き不安から石油や非鉄金属の価格は上がりにくくなっており、投資資金は農産物に向かいやすい。食糧高を見て、農地を投資対象に組み込む動きも出ている。


 価格上昇が増産や農地開発を促す市場の機能は重要だ。だが、農産物の市場は原油などと比べて規模が小さく、投資資金の流入が価格高騰につながりやすい。各国の政府と金融当局は、急激な資金流入を防ぐ対策にも知恵を絞るべきだ。


***社説終わり***


食物の話だけではなく、経済の話になります。
経済が不景気で、会社が儲かっていないと、お金持ちの人達は余っているお金を資源への投資(商品取引と言います)にまわすことが多いんですね。
(念のため、投資は、自己責任です)